日本時間の10月26日午後6時過ぎ、アフガニスタン、パキスタン、インドなど広い範囲で揺れを感じる大きな地震が発生。アメリカ地質調査所(USGS)によると、震源はカブールの北北東254km、ヒンドゥークシュ地方のジャルムの南西48kmで、震源の深さは約210km。逆断層地震だったと見られている。
ロイターやAFPなど海外通信社の報道では、ロイターが地震発生直後にパキスタンでマグニチュード7.7の地震発生と伝えたほか、AFPはインドの都市で地震から避難する人々の写真も掲載した。震源が深い地震だったため(地震学的には中震度)、揺れが南アジアの広い地域に及んだと考えられる。人的被害についてもまとまった情報は把握されていない状況で、NHKのニュースWEBは日本時間午後9時頃、50人以上の死者が出たと報じている。
アフガニスタンの首都カブールと日本の時差は4時間30分。夕闇が迫る中、被害状況の把握は困難になることが懸念される。
USGSの報告によると、今回のように沈み込むプレートの深部で発生する地震はマグニチュードの割には地表での被害は大きくならないというが、耐震性の低い建造物では大きな被害が生じうる。2002年には今回の地震と震源・深さとも似通った地震が発生し166人以上の死者が出た。さらに数週間後には震源の浅い地震も発生して1000人を超える犠牲者を出している。今回の地震に誘発される形で発生する地震に対する警戒も不可欠だ。
アフガニスタン北部は、ユーラシア大陸にインド大陸のプレートがぶつかって沈み込むことで、大規模な地震がこれまでにもしばしば発生してきた。現在も年間3.7cmでインド亜大陸はユーラシア大陸のプレートにプレッシャーをかけ続けているとされる。ヒマラヤ山脈など「世界の屋根」と呼ばれる世界一の高山帯をつくったのも、地球の同じメカニズムによる。いまはただ、被害が拡大しないことを祈りたい。
nternational | 2015年 10月 26日 18:37 JST
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パキスタン北部でM7.7の地震
[26日 ロイター] - 米地質調査所によると、パキスタン北部でマグニチュード(M)7.7の地震が発生した。
南アジア一帯でM7.5、震源はアフガニスタン北部
2015年10月26日 19:20 発信地:ニューデリー/インド
【10月26日 AFP】南アジア一帯で26日、アフガニスタン北部を震源とするマグニチュード(M)7.5の大きな地震が発生した。
米地質調査所(USGS)によると、震源はアフガニスタンの首都カブール(Kabul)から250キロ離れた同国北東部ヒンドゥークシュ(Hindu Kush)地方ジャルム付近で、震源の深さは213.5キロ。
少なくとも1分以上にわたって続いた地震の揺れは、アフガニスタン、パキスタン、インドをまたいで観測され、それぞれの首都では人々が建物などから道路に逃げ出した。またヒマラヤ山脈(Himalayas)のカシミール(Kashmir)地方にいたAFP記者も、揺れを感じたと伝えている。ただし、今年4月に大地震に見舞われたネパールでは揺れは感じられなかった。
インドの首都ニューデリー(New Delhi)を含むデリー(Delhi)首都圏では、人々が建物の中から競うようにして街路に飛び出す様子が目撃された。(c)AFP
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