気象庁発表
地震の概要及び津波警報等の発表状況
発生日時9月17日07時54分頃(日本時間)
マグニチュード8.3
場所チリ中部沖(南緯31.5度、西経72.0度)
(震源は太平洋津波警報センター(PTWC)による)
発震機構等東西方向に圧力軸を持つ逆断層型
津波警報等日本への津波の影響については現在調査中
気象庁は調査中といってるし、情報ではアメリカの太平洋津波警報センターがハワイ州に対して津波への警戒を呼びかけているという。津波が来るにしてもまだ時間がかかるはずだ、などと思っていたら、東北の人たちの反応は早かった。Facebookには東北在住の知人の多くが、現地情報を伝える書き込みを上げている。専門家がではない。みんな普通の人たちだ。
いわく――。
「17日07:54頃、南米西部チリ中部沖を震源とするM8.3の地震が発生し
太平洋の広い範囲で津波が発生する可能性があるそうです」
「こういうときラジオ情報は自然と流れてくるのでとても便利です。
もしくはネットで情報収集して警戒してくださいね」
「ハワイの津波情報が緊張感を増しとると思ったらアラートがまた1レベル上がった。海にまつわる全ての場所で、強い引き波と潮位の変化に注意って」
などなど。
太平洋津波警報センターがハワイ州に発した情報は、
BASED ON ALL AVAILABLE DATA A MAJOR TSUNAMI IS NOT EXPECTED TO STRIKE THE STATE OF HAWAII.
HOWEVER... SEA LEVEL CHANGES AND STRONG CURRENTS MAY OCCUR ALONG ALL COASTS THAT COULD BE A HAZARD TO SWIMMERS AND BOATERS AS WELL AS TO PERSONS NEAR THE SHORE AT BEACHES AND IN HARBORS AND MARINAS.
THE THREAT MAY CONTINUE FOR SEVERAL HOURS AFTER THE INITIAL WAVE ARRIVAL.
THE ESTIMATED TIME OF ARRIVAL OF THE INITIAL WAVE IS
0311 AM HST THU 17 SEP 2015
「利用可能なデータによると、大きな津波がハワイを襲うことはなさそうだ。しかし海面のレベルは変動し、強い流れがあらゆる海岸線で発生するだろう。海岸や港、マリーナ近くにいる人たちとともに、海水浴客やボートに危険を及ぼしかねない。脅威は津波到達後も数時間続くかもしれない。最初の津波の到達時刻は、ハワイ時間の17日午前3時11分と見込まれている」
という感じ。ハワイ時間の午前3時11分は、日本時間では午後10時11分になる。
さらに、すでに津波が到達した地点の情報も掲載されている。それによるとチリ中部のコキンボ(首都サンチアゴの北約400kmに位置する港湾都市震源からは200~300km離れていると考えられる)では、地震発生から約40分後、3.11メートルの津波に襲われている。チリの国立テレビのネット情報によると、すでに5人の死亡が確認され、なお行方不明者も出ているようだ。
太平洋津波警報センターの震源図を見ると、地震は南米大陸のすぐ近くで発生しているようだ。米国地質調査所の発表によるとチリ中部の都市イヤぺルから46km西方だという。津波は地震から時間をおかずに人々を襲った可能性が高い。
日本でFacebookに書き込んだ人たちの中には、日本へ到達することが懸念されるほどの津波だから現地でも大きな被害が出ているかもしれない、という意識があったのかもしれない。
チリ沖で発生した大地震で日本への津波への警戒が呼びかけられる機会は少なくない。最近では2014年4月2日、震災前年の2010年2月27日などがあるが、いずれも津波規模は大きくなく、漁業施設の一部に被害を及ぼした程度だった。
しかし、気象庁は発表資料の中に「今回の地震の震央付近で過去に発生した地震による津波」という1項を紹介している。今回と同様の震源で発生した地震による日本への津波被害には、全国的に大きな被害をもたらした1960年5月23日のチリ津波も含まれている。
遠地津波がどのように振る舞うのかはよく分かっていない。くれぐれも津波に関する情報に注意してほしい。
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