いまだけの風景「東北復興祭 in 宮古」

yumenoshippo01

公開:

4 なるほど
5,893 VIEW
0 コメント

何曲もの踊りで魅了してくれた後は、輪になって。

どうぞご一緒に! の声に宮古の人たちが飛び入りで一緒に踊り始めました♡

見よう見まねで。だけど大人も子供たちも楽しそうに。ここでも笑顔があふれます♡

すずめ踊りもあでやか。どうしてこんなにカッコいいのかってくらい決まってます。

すずめ踊りにも町の人たちが飛び入りで参加♡
集団でビシっと決めるすずめ踊りですが、ルーツであるはねこ踊りは即興の踊りだったそうです。それも、仙台城の移設工事で働いた石工たちが完成を祝って跳ね踊ったのが始まりだとか。

町の復興を祝って、みんなではね踊る日が早く来てほしいですね。(ちょっとこじつけだけど)

「復興祭」というおまつり

他にも見て回りたいところがあったから、お祭り見物は早めに切り上げようって予定だったのです、ホントはね。でも最後まで見続けてしまいました。すっかり魅了されてしまった。どの踊りもみんなそれぞれステキで、そして圧巻なんです。写真でもおわかりでしょうが、見ている人たちと同じくらいの大人数が、宮古街道を舞台に踊って躍っておどりまくるんです。そしてお祭り広場での踊りが終わると、折り畳み椅子やシルバーカート、シニアカーなんかに座ったおばあさんたちから大きな声で「ありがとー!」って声がかかる。いろんな場所で握手し合って、あちこちで「ありがとう、また来てね」って声が聞こえてくるんです。じわーんとしてしまった。

でもね、ホントのとこ、人出はご覧のとおりのなんです。浅草の三社祭とか青森のねぶた祭みたいに観光客であふれるなんてことはない。地元の、それもご近所の人たちが見に来ているだけ。出店もほとんどないし、お祭りをやったからって商店が儲かるって感じでもない。それなのに数百人の踊り手たちを招いている。どうしてそんなことができると思います? 数百人の踊り手たちの移動や宿泊などを賄うだけでも相当な費用が必要です。商店街が引き受けられるような金額ではありません。他の地域での同じような祭りでもそうですが、たぶんこのお祭りができるのは助成金のおかげなんです。

震災復興の助成金が減額されたり打ち切りになったり地元負担が増えるという話が聞こえてくる昨今のこと。宮古での復興祭がこれからどれくらい続いていくのかということを思わずにはいられません。震災の年に、東北六県の代表的お祭りを一堂に集めて6県持ち回りの予定で始まった東北六魂祭が、宮城、岩手、福島の3県開催で打ち切りの可能性があるという話が、実質的な運営を行っていた広告代理店電通の関連会社から話が出されたことも思い出します(4回目は山形、そして今年は秋田で実施されました)。

せっかくのお祭りなのに、イヤな話をしてごめんなさい。でも、なんであれ宮古の町で東北のお祭りを3つもまとめて見ることができてうれしかった。見に来た人数はそれほどではなかったけれど、踊り手も観衆もみんなが笑顔だったのが素晴らしかった。町の人たちと一緒に大きな大きな声で「ありがとう」を伝えたい。

山形花笠踊り
山形花笠踊り
仙台すずめ踊り
仙台すずめ踊り
そして、盛岡さんさ踊り
そして、盛岡さんさ踊り

同じように、各地のお祭りを一度に楽しめるお祭りは、まだまだ東北各地で開催されるようですよ。秋の連休、ぶらりとお祭り見物に出かけみてはいかがですか?

ここにあったのは、東北の今だけの光景かもしれないけれど、宮古の町の景色の中に、おまつりの光景の中にいられてよかった。明日はどうかわからないけど、明日は今日の次にやってくる。ということで――

どんどはれ

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン