1号機建屋カバーの屋根パネルがすべて外される

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10月5日午前7時7分頃から、福島第一原発1号機建屋カバーの屋根パネル(6枚目)を取り外す作業が開始され、7時40分頃大型クレーンによりパネルを取り外し。8時10分にはパネルを地上に仮置き。これによって、1号機原子炉建屋全体を覆っていた建屋カバーの屋根部分が、完全に撤去された。

建屋付近から撮影(1) | 東京電力株式会社 撮影日:2015年10月5日
建屋付近から撮影(1) | 東京電力株式会社 撮影日:2015年10月5日

photo.tepco.co.jp

 福島第一原子力発電所1号機 建屋カバー屋根パネルの取り外し完了について|東京電力 平成27年10月5日
www.tepco.co.jp  

建屋カバーは爆発で損傷を受けた建屋のうち、1号機の原子炉建屋全体を覆うように設置されていた。設置は原発事故から約半年後の2011年10月。巨大な建屋を覆うさらに巨大な建造物であるカバーを設置した理由はもちろん放射性物質が飛散するのを抑えるため。

しかし、カバーで覆ったままでは燃料の取り出しなど廃炉に向けての作業が進められない。損傷を受けた建屋の中に使用済み燃料などが存在すること自体リスクでもある。

そこで、せっかく設置した建屋カバーだが解体して燃料取り出しに向けての準備作業を行うことになった。1号機はオペレーションフロアと呼ばれる建屋上層階に、爆発によって破壊された建屋の屋根や機器類などがガレキとして残されている。このガレキを取り出さないかぎり、燃料の取り出しも行えない。

ここにひとつ大きな問題がある。建屋上を覆うガレキは放射能で汚染されている。ガレキを撤去する際に、ガレキに付着した埃状の放射性物質や、放射化されたガレキそのものが四散してしまわないとも限らない。で昨年には南相馬市の農地で、事故原発由来であることを否定出来ない稲の汚染が発覚し、1号機の燃料取り出しスケジュールも大幅に見なおされている。

そのため東京電力では飛散防止剤と呼ばれる薬剤を大量散布し、汚染物質の飛散を大幅に低減する方針だ。飛散防止剤はアクリル絵の具のような物質で、チリや埃が飛び散らないようにする機能に優れている。とはいえ、ガレキ撤去作業では、作業中にガレキそのものが破壊されて、飛散防止剤によってコーティングされていない内側から放射性物質が飛び散る可能性もある。

ホームページによると東京電力は平成29年度中に燃料取り出しを開始するという。

今後の1号機での作業を進める上では、とにかく安全と、放射能の飛散防止を第一に取り組んでいただきたい。

クレーンから撮影
クレーンから撮影

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建屋付近から撮影(2) | 東京電力株式会社 撮影日:2015年10月5日
建屋付近から撮影(2) | 東京電力株式会社 撮影日:2015年10月5日

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以下のページに概略が説明されているのでご参考に。

 「私が、お応えします。」廃炉の「今」と「これから」 1号機原子炉建屋カバー解体 はじめに|東京電力
www.tepco.co.jp  
 廃炉プロジェクト|東京電力
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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