新チーム結成以来、県内チームに無敗。静岡県を圧倒的な強さで勝ち上がった静高。そして同じく新チーム結成以来、県内チームに無敗。山梨県を圧倒的な強さで勝ち上がった東海大甲府。
接戦をものにしたのは東海大甲府でした。
東海大甲府 104 200 010 | 8
静岡 112 001 200 | 7
静高は大会前、今大会の『5強』の中の1つに数えられていました。
私は周りの人間には『6番目は東海大甲府だよ』と言っていました。それくらい東海大甲府は強敵だと感じていました。
それでも静高は5強の中の1番だと信じていましたから、負けることはまったく予想していませんでした。
東海大甲府は強かったですね。
高いレベルの野球ができるチームでした。
『ナイスゲーム！』それだけです。
どの試合もそうですが、特にこの試合は見る人によっていろいろ感じ方が違ったと思います。私にとっては静高のよさが存分に出た試合だったと思います。
先制点を許した直後の4番堀内くんの同点タイムリー。
2回、三瓶くんの逆転スクイズ。外され気味の難しいボールをうまく転がしました。しびれました^^
6回、1死2,3塁から1塁ファールフライからの3塁ランナー将平くんのタッチアップ。ファーストが後ろ向きで捕球すると判断し迷わずホームを狙った走塁、見事でした。足を活かした2本のヒットもさすがです。
大石くんの好走塁、2本の2塁打も光っていました。そして7回のファインプレー。流れが東海大甲府に行ってしまいそうなところを必死に堪えました。これは本当に大きかったですね。
そして平野くんの3本のヒット。3回の安本くん平野くんの連打、同点タイムリーは静高らしさ全開でした。他のチームなら間違いなくクリーンアップを打てる実力の平野くんが6番を打っているのだから静高は強いわけです。
廣瀬くんの4出塁。最終回の何としても出塁するんだという気持ちが死球を呼びました。気迫溢れるプレーに震えました。
内山くん、結果は今一つでしたが静岡大会では決勝戦含めて3本のホームラン。彼には何度も助けられてきました。6回の打点も貴重な1点でした。
安本くん、キャプテンとして王者静高をここまで引っ張ってきました。勝ち続けることによってプレッシャーも相当だったと思います。彼は本当によくやったと思います。8回のバント悪送球を悔やんでいました。栗林監督も言っていましたが、彼がここまでやってきたことを考えたらとても責められません。
村松くん、村木くんのあとをしっかり抑えました。『村木の分まで自分がやるんだ』という気持ちがピッチングに表れていました。最後の涙はこちらも堪えることができませんでした。
そしてピッチャーの村木くん。試合後の申し訳なさそうな顔が印象的でした。『3年生最後の夏』を背負い2年生として甲子園のマウンド。彼も安本くん同様、プレッシャーは相当だったと思います。打たれはしたものの、ここまでよく投げたと思います。
負けてはしまいましたが、私にとっては今年の静高野球がギュッと凝縮されたような最高の試合に感じました。
今年の静高は本当に魅力あるチームでした。
最後に、、、
試合は負けてしまいましたが決して力負けしたわけではなく、むしろ静岡県最強、王者静高の強さを見せてくれたと思っています。
こういう試合展開は経験してこなかったので、選手は戸惑ったかもしれません。
でも、しかたがないですよね。静高があまりにも強すぎたために経験できなかったのですから。。。
静高が全国でもトップクラスの実力だったということは、この先東海大甲府が証明してくれるはずです。
今日のとあるスポーツ新聞に『部訓である「甲子園優勝」は目標ではなく、果たさなくてはならない責務だった』と書かれていました。
本当にそうでしょうか。。。
もし選手たちがそう感じていたとしたら必ずしもプラスになったとは思いません。目標ならば高く置くこと自体何の問題もありません。むしろ賛成です。でも絶対勝たなくてはいけないなんてことは何1つないと思います。もしかしたらそれがプレッシャーとなって重くのしかかってしまっていたとしたら、、、それは大人がそうさせてしまったのかもしれません。
一番悔しいのは選手でしょう。全力でやってきたからこそ、真剣にやってきたからこそ悔しいんです。でもこれですべてが終わりではありません。
この悔しさがまた選手を、そしてチームをより成長させてくれるのではないでしょうか。
2年生は終わったのではなく、始まったのです。
私は王者らしくすばらしい試合だったと思います。
静高ナイン、感動をありがとう！
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