福島いわき久之浜地域の農業「2015年へ」

iRyota25

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道の駅で産直販売されている福島のお米
道の駅で産直販売されている福島のお米

静岡県からいわき市久之浜地域を訪れた人たちに、「安全な米作り研究会」を紹介して米作りや農業について教えてもらいました。レクチャーしていただいたのは、いつものとおり佐藤三栄さんと飯島助義さん。

原発事故の直後から、田んぼにセシウムを吸着するゼオライトという鉱物を散布し、放射性物質が米に移行しにくくするなど、佐藤さんたちは安全な米作りの研究を重ねてきましたが、今年収穫した米では、高いものでも玄米で5ベクレル程度と、安全性の高い米作りを実現したそうです。

「佐藤さんと初めて会ったのは、久之浜の仮設商店街だったんだけど、電器屋さんの店先で雑談する中で、佐藤さんは安全性が確保できた作物のことだけではなくて、イノシシ肉はこんなに出た、キノコ類や木に生る果実類も高い数値が出ると、線量が高い食品についても細かく教えてくれたんです。食に対する信頼が失われかけていた中で、佐藤さんの姿勢に一番大切なことを教えられたように感じたんですよ」などと、横から助っ人的説明をしている自分が可笑しかったりもして。

玄米で5ベクレルという数値は、精米するとほとんど検出限界未満になると考えられます。佐藤さんたちは「数字が出るまで計る」というスタンスで測定するので、検出限界値を100ベクレルとか50ベクレル、20ベクレルなどに設定した検査とは安全の質が違います。

稲刈りの終わった田んぼで、ゼオライトによるセシウム吸着の仕組みや、田んぼでの作業に東京電力の社員有志が手伝いに来ていること、来年に向けての新たな試みとして、作付をしていなかった畑に大麦を蒔いたことなど、いろいろ教えてもらいました。

何より、自然とともにさまざまな工夫をしながら農業に取り組んでいる佐藤さん、飯島さんと話をしていると、自然とこちらまで豊かな気持ちになれるのが不思議なところです。説明を聞いた皆さんも、「移住先を探さなくちゃ」とか「これだけしっかり取り組んでくれているのだから、日本で一番安全な農作物なんじゃなかと思う」といった感想を口々に語ってくれました。短い時間でしたが充実した時を過ごすことができました。

帰りには「道の駅よつくら港」で産直販売されている佐藤さんのお米を全員で購入。その味わいと感想は、また追ってご報告します。

 安全な米作り研究会-いわき産のお米の販売|株式会社東北イノベーター
www.thkinnovator.co.jp  

佐藤さんたちが作った安全でおいしいお米はこちらからもお求めいただけます。

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