動けば変わる!
つながれば動き出す!
こんにちは、東北担当の井上です。これまでたくさんの人にお会いして、さまざまなお話を聞かせていただきました。ありがとうございます。でもいろいろなお話を伺いながら、記事にするだけじゃ足りないことに気づきました。
あの大震災から2年がたとうとしていますが、大変な状況は変わっていません。未来への扉を開くためには、大きく変わっていくことが必要です。そこで、東北でお会いした方々から寄せられた支援要請、東北で求められている「現在のニーズ」の一部をお知らせする掲示板を開設することにしました。
動けば変わる!つながれば動き出す!
ご支援、よろしくお願いいたします。
シーズン終了間近!おいしい牡蠣は狐崎から!
おいしい牡蠣を購入するなら、いまが今年最後のチャンスです。
稚貝から丹精込めて育てる狐崎復興漁業部の牡蠣。収獲シーズンだけではなく、年間通して手間暇かけているから「うまい!」んです。
来年も、再来年もおいしい牡蠣を作り続けてもらいましょう。
そして、浜の復活、東北の復興のために、がんがん頑張ってもらいましょう。
お手伝いするのは、そう、私たち!
手から手へ。温かさがつながる【onagawa fish】
女川のおばちゃんたちの中には、水産加工場で働いている人たちがたくさんいました。だって日本有数の漁港だったのですから。漁業と水産加工が町の大きな産業だったんです。
それが2年前の大津波で町は壊滅。漁港はなんとか復旧してきましたが、水産加工場の復旧にはまだ時間がかかりそうです。
そんな大変な状況にある女川の方々を応援することができるアイテムが【onagawa fish】です。震災後、水産関係の仕事を失った女性たちの自立支援として立ち上げられたプロジェクト。
【onagawa fish】の特徴はデザインの美しさ、完成度の高さ。被災地アイテムだということを抜きにしてもスタイリッシュでしょ。女川らしさをさりげなくアピールするデザインセンスが秀逸なんです。
女川発 「会いに来て!買いに来て!」 清水地区の仮設のおばちゃんたちが作った手芸品
「被災地発」のお洒落なグッズはたくさんありますが、冬の仮設住宅でおばちゃんたちが夜なべして作った手作り感いっぱいのグッズはいかがですか。三本の糸をより合わせながら編んだポーチや小物入れは、ひとつひとつ色合いや形が違います。世界にひとつしかない手作り品。
しかも、この手芸品づくりは「売ること」だけが目的ではないのです。「ほんとはね、清水地区に買いに来て、作ってる人に会ってほしいんだ。そしたら、狭くて不便な仮設住宅で暮らしていく上での励みになるだろ」
おばちゃんチームの発起人である石田さんはそう言います。値段もまだ決めていません。売り方も未定です。でも、仮設の現状を何とかしたいという熱意は世界中の誰にも負けません。仮設のみんなが集まって作業できるプレハブ店舗を作りたいという目標を掲げて、毎日作業に励んでいます。石田さんたちが暮らす清水地区は、女川町でも山の奥。あたりを見渡しても海辺の雰囲気などありません。それでも津波は谷を遡って清水地区を襲いました。
「みなさんに来てもらったら、津波の恐さを知ってもらえると思うんだ」仮設住宅での生活に「未来への光」を灯すための手芸品。ひとつひとつに、日本中のみなさんとつながりたい気持ちが込められているのです。
石巻・万石浦発 「譲って!」 佐須浜の「カメのお父さん」が求める大漁旗
小さなカメのマスコット。石巻を訪れたボランティアさんの間で話題を集めるカメさんです。マグネットを大漁旗で包んで、漁網用のロープの手足を付けての手作り品。万石浦仮設住宅に暮らす漁師の須田さんが作っています。ただし、このカメさん、非売品なんです。お世話になったボランティアの方々にひとつひとつ思いを込めて手渡されています。「売ればいいのに」とたくさんの人たちから勧められましたが、須田さんは頑として「売る気はない」と断言します。その理由は。。。須田さんの記事をお読みくださいね。
さて、このカメさんの材料となる大漁旗が不足し始めてるのです。「仕舞い込んでいるような古いのでいいから譲ってほしい」というのが須田さんからの依頼です。実は大漁旗には二種類あって、マストの先端、日の丸の旗の下に付ける「船名旗」は船の命。人に譲れるものではありません。でもその下に付けられるカラフルな「いわゆる大漁旗」は、造船所や仲買いの業者さんからプレゼントされるもの。古くなったら取り替えたりすることもあるのだそうです。「古くなった大漁旗を処分したい」とお考えの全国の漁師のみなさん、ぜひご協力をお願いします!そうそう、須田さんのカメさんは日本全国津々浦々、さらには地球の裏側のイングランドまで渡って行っているそうなんですよ。その数1000に近いかも(記者試算)。もしかしたら、あなたのすぐ近くにも須田さんのカメさんはいるかも。
雄勝発 「いろいろ支援!」雄勝硯の伝統を守り抜くため応援して!
書道が得意だった人も、そうでない人もご注目!600年の歴史を誇る雄勝の硯は、国内の約9割を生産してきた日本を代表する産地。伝統工芸品にも指定されたアーティストピースです。それだけではありません。雄勝硯に使われる石は、先日リニューアルオープンした東京駅など、ロマンの香りがする建築物に屋根材として幅広く利用されてきたものでもあるのです。
しかし、工房が立ち並んでいた雄勝の町の中心部は、大津波によってほぼ壊滅しました。ベテランの職人さんも激減。現在、雄勝で生産を続けているベテランはひとりだけという状況です。そんな中、若手を育成して雄勝硯の伝統を守ろうという動きが、雄勝硯生産販売協同組合によって力強く進められています。一人前になるまで10年かかると言われる世界です。若手の育成には長い時間がかかります。たいへんな事業です。「だからって、先人たちが守ってきた伝統を自分たちの代で投げ出すわけにはいかね!」
協同組合では硯生産の技術を傾注して、食器や花器の生産販売も行っています。とくに、漆黒の雄勝石の自然の風合いを生かした石皿は、料理の彩りを引き立たせる食器として人気を集めるようになっています。お皿を買って支援。がれきの中からレスキューされた奇跡の雄勝硯を買って支援。雄勝の町に行って、雄勝を元気にするイベントに参加して支援。みなさんの小さなお手伝いが、日本の伝統工芸を守り伝える大きな力になるのです。
応援よろしくお願いいたします。
応援よろしくお願いいたします。◆雄勝硯生産販売協同組合さんについての記事はこちらです。(雄勝硯の伝統継承を応援しよう!)
●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)
最終更新:
iRyota25
ページ作者の井上です。「被災地」なんて言葉、もう使いたくありません。でも「あの日」のことは忘れてはならない。それに、いまでも多くの人たちに、「復興はまだまだなんだ」と伝えるためには「被災地」という言葉が欠かせないという現状があります。だから、あえて記しました。これから先、「東北の友人たち」って言葉がたくさん使われますように!