石巻市立大川小学校は、北上川のほとり、新北上大橋の南にある。橋への交差点からは歩いて3分もかかりません。

平日、休日を問わず、多くの人が大川小学校を訪れます。

真っ平らな更地になった場所に、大川小学校の建物だけが残っています。

大きく破壊された建物が。

よく見ると、黒板にはチョークで書かれた文字もかすかに残っているのです。

卒業記念に描かれた「雨ニモマケズ」には、宮澤賢治の思想のエッセンスともいえる「農民芸術概論綱要」の一節が書き込まれています。
──世界が全体に幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない──

壁も床もありませんがここは体育館でした。

大川小学校のまわりは一面の更地になりました。道路のかさ上げを示す工事用の杭が打たれた仮設道路を大型ダンプが何台も何台も走っていきます。

キャタピラー付のダンプしか入れないような場所が広がっているのも、小学校のすぐとなりなのです。

大川小学校のすぐそばには植林された小山があります。校庭からすぐの場所です。

この景色を見ていると心臓にトゲが刺さったような気持ちになってしまいます。

記事のリンクを追加します。（2014年1月）

記事のリンクを追加します。（2015年8月）

井上良太