【宮間あや VS 仲田歩夢】 なでしこジャパンに召集されるクロッサーは誰だ!?

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U-20女子ワールドカップで銅メダルを獲得し、一躍全国区の人気となった『ヤングなでしこ』。2015年のワールドカップに向けて、この世代のプレーヤーが『なでしこジャパン』の新戦力になることが期待されています。3年後を見据えた上で、国際大会で活躍できるのは誰なのか?今回はサイドハーフ編として、注目の選手をピックアップしたいと思います!

ポスト宮間の一番手は誰か?

なでしこジャパンで中盤のゲームメーカーは誰かと聞かれたら宮間あやだと思います。川澄奈穂美や大野忍はパサータイプではなく、ドリブルとオフザボールの動きを得意とするサイドアタッカーなので、宮間のようにゲームを組み立てる存在ではありません。3年後の2015年、ワールドカップカナダ大会での宮間の年齢は30歳です。なでしこ将来を考えた場合、有能な後継者を発掘するときでしょう。

ポスト宮間の1番手は誰か?という問題ですが、U-20W杯で両足のフリーキックで得点を記録した田中陽子が適任であるというマスコミの風潮が目立ちます。しかし、筆者の考えでは田中陽子はパスワークを特徴とするプレーメーカーではなく、ドリブルシュートを武器にする大野忍のようなアタッカータイプです。宮間のプレーの基本は中盤で長短のパスを織り交ぜながら攻撃のリズムを変える能力であり、本来の姿は純粋なパサーです。そういう観点で捉えると宮間の後継者として可能性が高い選手はU-20の仲田歩夢だと思います。

仲田歩夢は宮間あやの後継者に成り得るか?

U-20W杯では怪我の影響もあって僅か2試合の出場に留まった仲田ですが、パサーとしてのポテンシャルは非常に高いものがあります。左サイドでタメを作り、周囲の選手を巧み使いながらゲームを組み立てるゲームメーク能力に秀でたプレーヤーです。

一方、宮間あやと言えば誰もが認めるなでしこジャパンの司令塔です。左右両足から繰り出されるピンポイントクロス、ディフェンスを切り裂く必殺のスルーパス、中盤のリズムに変化を与えるワンツーやダイレクトパスなど、多彩な引き出しを持つプレーメーカーです。果たして仲田は宮間の後継者と成り得るのでしょうか?

・クロスボールとプレースキック

左足から繰り出されるキックは正確無比の仲田歩夢。特にクロスボールの精度は高く、40メートル以上のロングフィードも得意とし、速くて曲がるライナー性のクロス、敵陣深くからマイナスに折り返すグランダークロスなど、キックの種類とアイデアは豊富です。

宮間のクロス精度は世界屈指とも評されており、両足から自在に繰り出されるアーリークロスはDFの裏を突くいやらしいボールです。決定的なパスコースを見つけ出す眼を持ち、一発でフィニッシュまで持ち込める必殺のキラーパスを武器とします。

宮間のフリーキックの精度は世界トップクラスの能力を持ち、20~25メートルの中距離を射程圏内とします。鋭く曲がりながら落ちるドライブシュート、無回転に近い高速ボールを打ち分け、どの角度からでもゴールマウスを確実に捉えるキック精度を誇ります。仲田歩夢も左利きの優秀なプレースキッカーですが、直接ゴールを狙うフリーキッカーとしてはやや物足りなさを感じます。

・キープ力と突破力仲田は左サイドに張ってプレーすることが多く、高いボールテクニックと強靭なフィジカルを生かしてボールを巧みにキープします。独特の間合いで相手DFに近づくと、爆発的なスピードと一瞬の切り返しでDFを置き去りにする破壊力あるドリブル突破を武器にします。

対する宮間もサイドからスピード溢れるドリブルを得意としますが、相手を抜き去るプレーというよりも、DFを引き付けてパスコースを生み出す為のフェイクに近いドリブルが多い選手です。突破という観点から見ると仲田の方が相手DFにとって怖いドリブラーでしょう。

・ゲームメーク能力

ゲームメーカーとしての実力はどうでしょうか。仲田は左サイドを積極的に攻め上がり、得意のドリブルとクロスボールで前に仕掛けて行くプレーが持ち味です。視野を広く保ちながら中盤でタメを作り、スペースに飛び出して行く選手と後方からオーバーラップしてくる選手にパスを供給してゲームを組み立てます。決定的なスルーパスも出せますが、前に急ぎ過ぎるプレーが課題です。

宮間は中盤の司令塔として周囲の選手を生かせるプレーヤーです。スペースを見つけ出す眼と、自らがおとりとなって攻撃のスペースを作り出す能力に長けています。戦況を一変させるサイドチェンジと、意外性のあるタイミングでDFの裏に出されるスルーパス、カットインから勝負を決定づけるミドルシュート。繋ぎ役からフィニッシャーまでをこなします。

総合評価

キック精度はほぼ互角。パスのアイデア、テクニックと経験を踏まえるとゲームメーク能力は宮間の方がやや上です。しかし、サイドアタッカーとしての突破力は仲田歩夢に分があります。プレースキッカーとしての力は断トツで宮間が上。現段階の総合力は宮間あやに軍配が上がります。しかし、仲田は宮間には無い強靭なフィジカルを生かしたスケールの大きなプレーが魅力です。近い将来、攻守において宮間の上に立つスーパーレフティーになれる逸材だと思います。

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