仮想W杯、ウルグアイ戦は東アジア杯組を使ってこう戦え! 【サッカー日本代表・コラム】

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東アジア杯組から大量5人の選出はサプライズだった

日本サッカー協会は8月14日に宮城スタジアムで行われるキリンチャレンジ杯2013のウルグアイ戦に挑む日本代表23名を発表しました。(※は東アジア杯で招集されたフィールドプレーヤー)

GK 川島永嗣、西川周作、権田修一

DF 駒野友一、今野泰幸、伊野波雅彦、長友佑都、※森重真人、内田篤人、吉田麻也、酒井剛徳

MF 遠藤保仁、長谷部誠、※青山敏弘、高橋秀人、※山口蛍

FW ※豊田陽平、岡崎慎司、本田圭佑、香川真司、清武弘嗣、※柿谷曜一朗、※工藤壮人

当初、2~3人の召集に留まるとされた東アジア杯組からフィールドプレーヤー5人が抜擢されたことがサプライズを呼びました。一番の驚きは長年FWのレギュラーを張ってきた前田遼一が外れたことです。さらに怪我のハーフナー・マイクも召集が見送られ、FW陣はフレッシュなメンバーになりました。

この点について、ザッケローニはコンディション不良による問題と述べていますが、実際には深刻な得点力不足を解消するために思い切った入れ替えを実行したと思います。コンフェデ杯の惨敗をきっかけに本気モードにスイッチを切り替えた指揮官の危機感が伝わってきます。

DF陣も新戦力が目立つがCBの人材不足は否めない

コンフェデ杯で9失点を喫したディフェンス陣は、ボランチに山口螢、青山敏弘、センターバックに森重真人を再召集したことから、中盤で走れるボランチ、最終ラインでハイボールを跳ね返せるDFを重用したことが分かります。世界トップ10を相手にした場合、90分間激しいプレスをかけられるMF、中央で当たり負けしない高さを持つDFが不可欠だと判断したのでしょう。

気になるのがDFに今野泰幸と伊野波雅彦が選出されたことです。今野、伊野波のようにスピードとカバーリングに優れたスイーパータイプのセンターバックが世界レベルで通用しないことは実証済みです。未だにザッケローニの錆びれた哲学が代表に存在することが浮き彫りになりました。高さと強さに加えて展開力にも優れる鈴木大輔を再招集しなかったことが代償になる可能性がありますね。

コンフェデ杯ベスト4のウルグアイ攻略法とは?

先のコンフェデ杯でベスト4、FIFAランク12位という実力を誇るウルグアイ代表はまさしくワールドクラス。W杯で予選グループ同組に入った場合、10回対戦すれば8回負ける段違いの実力差があります。これまでのようにボールポゼッションを高く保つ攻撃的なサッカーは通用しないはず。

かといって南アフリカW杯のように守備の人数を増やして極端なカウンターサッカーを狙っても勝率はゼロに近いと思います。筆者が考えるウルグアイ戦のベストメンバーは右図の通り。システムはこれまでと同じ4-2-3-1。特徴的なのは左サイドを攻撃重視、右サイドを守備重視にしたことです。

こうすることで守備の人数を増やさず、攻守のバランスを保つことが可能だと思います。右MFの岡崎、右ボランチの山口、右サイドバックの内田は運動量が多くて対人守備の強い選手です。右サイドをやや下がり目に配置して中盤で激しいプレスを仕掛け、ボールを奪ってからスピードのある左サイドの柿谷、長友に素早く繋げてショートカウンターを狙います。

そこからキープ力のある前線の本田にボールを集め、中盤の選手を一気に押し上げることで攻撃に厚みを生み出します。ボランチの山口をアンカーとして1枚余らせてゴール前に守備のブロックを築き、ディフェンスラインの中央は高さのある森重と吉田で固めます。最悪でも失点を1に抑え、数少ないチャンスを決定力のある柿谷と本田、岡崎で確実に仕留めることです。

W杯を想定したパワープレーも試したい

W杯本番を想定した場合、グループリーグを突破するために強引な攻めに転じる場面もあるでしょう。守備のリスクを背負ってもパワープレーで得点を狙い行くパターンも必要です。高さと速さのある豊田をFWに加えて本田と2トップを組み、前線にロングボールを放り込んでセカンドボールを拾います。

左サイドに工藤を投入して柿谷をトップ下にし、右サイドの岡崎と共に決定力のある3枚のMFを2列目に配置して強引な突破から積極的にシュートを狙います。ザッケローニは劣勢時の選手交代に思い切りが欠けるので、このような強気な采配も見せるべきだと思います。14日のウルグアイ戦に期待します!

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