藤田のぞみ・・・国際大会で証明されたスモールボランチの底力 【ヤングなでしこ・選手名鑑】

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『なでしこジャパン』の下の世代、『ヤングなでしこ』の存在を知っていますか?U-20代表と呼ばれている20歳以下の若い選手達です。2012年8月19日より、FIFA U-20ワールドカップが日本で開催されました。各選手はこの大会で自分の力をアピールし、ビッグクラブへの移籍やA代表への選出を目標にしています。今回はヤングなでしこのボランチとして活躍する藤田のぞみ選手のプレースタイルに迫ります!

【藤田 のぞみ】 ふじた・のぞみ

生年月日:1992年2月21日(20歳)
出身地:島根県松江市
身長・体重:152cm 50kg

在籍チーム:浦和レッズレディース
ポジション:MF
背番号 :7

チームに落ち着きをもたらすサポート型ボランチ

ヤングなでしこのキャプテンとしてチームを牽引する藤田のぞみ。攻守に渡って黒子役に徹している彼女ですが、その献身的なサポートは日本の攻撃力を最大限に引き出します。U-20では猶本光とダブルボランチを組みますが、攻撃力に優れた猶本を前に置き、藤田は下がり目にポジションを置いて縦の関係を築きます。

猶本が前線に攻め上がるとき、サイドバックがオーバーラップして攻撃に参加する場合があります。このとき、センターバックが横にスライドにしてサイドバックの守備エリアをカバーしますが、DFの枚数が減ることで一時的に守備の陣形が崩れます。

守備的ボランチの藤田のぞみはアンカーの役割を果たして最終ラインに入り、センターにポジションを置いてディフェンスラインを修正します。また、相手チームがボールを保持して攻撃に移った場合、日本は中盤で相手のアタッカーをゾーンで囲い込み、複数人でボールを奪い取りにいきます。

藤田はボールにアタックする選手とスペースをカバーする選手を巧みにコントロールしながら中盤で守備陣形のバランスを取ります。巧みにマークを受け渡しながら攻撃のスペースを消し去り、守備網に穴が空かないようにリスクマネジメントを管理しているのです。

小柄でも1対1に強さを発揮するディフェンス

152cmという小さな体ですが、1対1のディフェンスに強さを発揮する選手です。相手の1手先を読んだ動きでパスコースを探り、鋭い出足から必殺のインターセプトでボールをカットします。ドリブル突破を仕掛けられた場合も落ち着いて対応し、小柄な体型を生かした重心の低いタックルで懐に飛び込み、一瞬のスピードで相手とボールの間に体を割り込ませ、ノーファールでボールを奪い取る技術を持ちます。内に秘めた強いキャプテンシーでチームを牽引し、一試合を通じてプレーにムラがなく、常に安定したパフォーマンスを発揮します。

優れたパスセンスで中盤の繋ぎ役として機能

守備的ボランチとしてディフェンス面ばかりが目立つ藤田ですが、優れたパスセンスで攻撃にリズムを与えることができるプレーヤーです。ショートパスの精度が高く、パスミスの確立が非常に低いのが特徴です。バイタルエリアでのパスミスは即失点に繋がる危険なプレーですが、藤田は1タッチ2タッチでシンプルにボールをさばき、確実にフリーの選手にパスを出せる広い視野を持ちます。

所属チームの浦和レッズレディースでも猶本光とボランチでコンビを組み、トップ下の柴田華絵と共に中盤でトライアングルを形成。U-20でもこの3人の連携は秀逸で、技術に裏うちされた見事なパスワークと、創造的なコンビネーションで日本の攻撃の核となりました。

総括

藤田のぞみは「小さい選手にはボランチができない」と言われることを嫌い、「小さくてもボランチはできる」ということを証明したいと語っています。U-20ワールドカップではキャプテンとしてチームを牽引し、ヤングなでしこを銅メダルに導いた実力は十分評価にあたいします。攻守にバランスの取れた中盤のリーダーとして、『小さなボランチ像』を確立して欲しいです。

関連リンク

 【ヤングなでしこ・選手名鑑】 《プレースタイル》 全選手・リンク集
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 【ヤングなでしこ・対戦速報】 《U-20ワールドカップ》 全試合リンク集
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