【ヤングなでしこ】 日本VSナイジェリア・・・執念の銅メダル!戦場はなでしこジャパンへ引き継がれる 《U-20女子ワールドカップ》

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皆さんは『なでしこジャパン』の下の世代、『ヤングなでしこ』の存在を知っていますか?U-20代表と呼ばれている20歳以下の若い選手達です。彼女達の最大の目標になっているのが二年に一度開かれるFIFA U-20女子ワールドカップです。今回で6度目となるこの大会。

2012年8月19日から日本で開催されています。世界6大陸から全16カ国が参加して計32試合が行われ、優勝に向けてし烈な争いを繰り広げています。今回は決勝トーナメントの3位決定戦、日本VSナイジェリアの対戦レポートをお届けしたいと思います!

ドイツ戦で滅多打ちにあった日本は守備を立て直す

日本のシステムは4-2-3-1。1トップに道上、攻撃的MFは左から横山、中央に田中陽子、右に田中美南。この日のセンターバックは、ドイツ戦で不安定だった木下に代わって高木ひかりを起用します。対するナイジェリアのシステムは4-3-3。身体能力に長ける3人のFWに縦パスを入れ、個の力でディフェンスを突破するパワーとスピードを前面に押し出した戦術で挑みます。

日本は3失点したドイツ戦の反省を生かしてディフェンスを修正してきます。序盤から運動量を上げて前線から激しいチェックでパスコースを消し去り、ゴール前にボールを運ばれても、ボランチとサイドハーフまでもがディフェンスラインに戻ってナイジェリアのFWを囲い込みます。フィジカルの強さと個のアイデアのみで突破を図るナイジェリアは、日本の執拗なマークに苦しんで決定機を作れません。

田中陽子がスーパーミドルを決めて勢いに乗る

ナイジェリアは最後尾にDFを1人余らせるスイーパーシステムを採用。センターバックが縦に2枚並ぶ形となり、センターバックとサイドバックの間にスペースがありました。そこにMF田中陽子と猶本光がFWを追い越してDFの裏に走ります。サイドハーフの横山と田中美南は強引に縦に突破を仕掛けるのではなく、中盤でパスを回しながら、好機と見るとDFの裏にスルーパスを入れてチャンスを作ります。

前半24分、ゴール前20メートル付近でパスを受けた田中陽子は、前が空いた瞬間に左足一閃のミドルシュート。無回転ブレ球の高速ボールはGKの手を弾いて豪快にネットを揺らします。更に後半5分、MF柴田華絵が中央からドリブルでDF2人をかわしてスルーパス。絶妙のタイミングでパスを受けたFW西川が冷静にGKの脇を抜いて2点目をゲット!途中出場の二人が活躍して、吉田監督の交代策がズバリと当たります。

ドイツ戦のトラウマか?守りに入った後半は最悪の展開

2点先取した日本はここから守勢に入ります。特に顕著だったのがボランチの猶本光。それまでは中盤の高い位置で好パスを供給してリズムを作っていましたが、「私はもう上がらない」と宣言したかのようにピタリと足を止めてしまいます。猶本がポジションを下げたことでFWとMFの距離が開いて前線の選手が孤立しました。同時に中盤でタメが生まれないことから、サイドバックもオーバーラップのタイミングを失って攻撃の流れが完全にストップ。ディフェンスラインもズルズル下がって押し込まれる時間帯が増え、ナイジェリアのFWにサイドからドリブルでチャンスを作られます。

後半28分、左サイドでFKを得たナイジェリアはオパラノジーが直接狙い、ゴール左隅に決めて1点差に詰め寄ります。ドイツ戦で3失点したトラウマなのか、1点も与えたくないという気持ちが完全に裏目に出ていました。日本はゴール前に守備のブロックを築いてディフェンスを固めますが、ナイジェリアはサイドからクロスボールを入れてパワープレーに持ち込みます。中央でヘディングシュートを合わせられると、あわや同点ゴールというシーンを何度も作られてしまいます。決定的なピンチを粘り強い守りで跳ね返し、ゴールを死守した日本は2-1の勝利で銅メダルを獲得!後味の悪い試合でしたが、最後まで勝利に対する執念を見せたと思います。

総括

2点先取したにも関わらず、あれだけ消極的なゲーム展開になったことに驚きました。逆に言えばどんな試合内容でも勝利に導くというチーム全体の執念が前面に押し出されたと形だと思います。『ヤングなでしこ』の戦いは銅メダルという結果に終わりましたが、A代表の『なでしこジャパン』で新たな戦いが始まります。若い選手が世界レベルでどんな戦いを見せてくれるのか楽しみです!

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