いよいよ、ロンドンオリンピックの開催日が近づいてきましたね。夏季オリンピックとしては第30回目となる記念の大会です。各国の代表選手がどのような活躍を見せるのか、想像するだけでも楽しいですね！今大会で注目度の高い選手を紹介するこの企画。今回は日本女子サッカー五輪代表、上尾野辺めぐみ選手をクローズアップしてみたいと思います。  

【上尾野辺めぐみ】かみおのべ・めぐみ

生年月日：1986年3月15日（26歳）
出身地 ：神奈川県
身長：157cm

在籍チーム：アルビレックス新潟レディース
ポジション：MF
利き足：左足

なでしこジャパンでは貴重なレフティーとして知られる上尾野辺選手。そのプレースタイルは典型的な10番と呼べるパサータイプのゲームメーカーです。いわゆる中盤でタメを作れるプレーヤーで、男子日本代表の本田圭佑選手や遠藤保人選手のプレースタイルを思い起こさせます。広い視野で攻撃のスペースを見つけ出し、長短を織り交ぜた多彩なパスでゲームを組み立てます。

高いキープ力でサイドバックやボランチのオーバーラップを引き出すと、左足から精度の高いパスを繰り出して味方の攻撃参加をコントロールします。ボールを保持しながら、今あるスペースとこれから生み出されようとしているスペースを見つけ出す目を持っている数少ないプレーヤーです。

上尾野辺選手は高い戦術眼を持ったプレーヤー。攻撃的なミッドフィルダー、ボランチ、サイドバックなど、左サイドならどのポジションでも高いレベルでプレーすることができます。ゲームメーカーとしてのパスセンスは宮間選手に引けをとらず、サイドバックとしては鮫島選手を上回る高精度のクロスボールを送ります。怪我人や累積警告で出場停止の選手が出た場合、左サイドのバックアッパーに上尾野辺選手が控えていることは非常に心強いところです。

2011年、アルガルヴェ・カップでは本職の攻撃的なミッドフィルダーではなく、ボランチとして出場。守備では中盤の危険なスペースを的確なポジショニングで消し去り、攻撃では中盤の深い位置からロングパスやサイドチェンジを織り交ぜて試合を組み立てるなど、巧みなゲームメークを披露して能力の高さを見せつけました。

タレント揃いの日本の中盤。ロンドンオリンピックではレギュラーとして出場することは難しいと思われます。しかし、将来的には澤選手の後継者の一人として、なでしこジャパンの中核を担うプレーヤーになることは間違いない逸材です。これからの上尾野辺選手の活躍に期待します！