Withコロナ。新型コロナウイルスの感染が広まってから、生活の様々な場面で使われるこの言葉ですが、市が運営している地域の博物館見学にも当てはまります。
博物館に限らずほとんどの施設でも行われている検温、消毒、入場制限はしっかりされていますし、展示物に影響を受けない範囲で換気。さらには、感染状況を踏まえて館内イベントを自粛(もしくは縮小)。
このような対応が当たり前のようになっている中、展示内容に関してもコロナに関連しているものになっていました。たまたま訪れた富士山かぐや姫ミュージアム(広大な公園の敷地内にあります)ではこのような企画展示が・・・。
2019年、全世界に流行し今なお猛威をふるう新型コロナウィルス。
いつの時代も、突如襲ってくる病に対し、多くの人は神仏に祈ることで救いを求めました。
今回のコロナ禍においては、「アマビエ」が厄除けのシンボルとなり、
改めて、祈りや祓いが注目されたと感じられます。
本展示会では、富士市域を中心に、厄除け、無病息災を願う行事や慣習などにスポットを当て、病気が流行したとき人々はどのように対抗したのか、その歴史と伝統について紹介します。
現代版アマビエ
過去には、人の力でだけで病を克服することは難しいと考えられており、多くの人が神に救いを求め、祈りを捧げていた時代があったと言われています。
厄除けや無病息災を願うための象徴として広く知れ渡ったのが「アマビエ」という独特な容姿を持った妖怪でした。少し可愛らしさもあったので親しみやすいということで新型コロナが流行り出した現代でも話題になりました。
現在の熊本県にあたる肥後国の海中に現れ、作物の豊作と疫病の流行を予言したとされるアマビエ。「自身の姿を描き写したものを人に公開する」こうすることによって病を患わないようになると言い伝えたことが当時広まったことが理由で注目が集まったようです。
富士市では独自の現代版アマビエを公開しています。名前は「カグヤビエ」。海に住む妖怪とかぐや姫を合わせたのですね。発想が面白いです。
グッズも販売されているようです。
厄除けのための道具や行事
昔は病気を運ぶ疫病神や鬼などから守るため、重宝された物も数多くあります。中でも特にその力を持つと考えられた赤色は様々な物に使われており、今も縁起物として知られるダルマやお祝いの日に食べる赤飯も厄除けの意味があるとされています。
展示されていた獅子舞(実物)も赤色です。市内の一部では「獅子舞にかじられると病気にならない」とする厄除けの行事があるようです。
無病息災・悪病退散を願うイベントの数々は大きく分けて二つのタイミングがあるのだとか。一つはその年の健康を願う年初。もう一つは夏の悪病を払うための初夏に開かれると言います。この行事は7月なので後者のタイミングに該当します。
他にもこれまで人々が様々な病と闘ってきた記録が残されていることがわかります。コロナ禍だからこそ開催された企画展と言えるのかもしれません。
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