釜石市浜町の避難階段(初夏)

iRyota25

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浜町の避難場所への避難路は、東側の75段の階段、中程の90段の階段のほか、急坂ながら自動車でものぼることができる東側の道の3ルートがあるということらしい。しかし、クルマが上がる坂道もあまりに急坂なので、高齢者の徒歩や、車いすなどでの避難は困難かもしれない。災害に弱い立場の人たちにどう避難してもらうのか、日頃からの計画や訓練は絶対に必要だ。

避難場所もっと高い場所への二次避難は?

真ん中の避難階段の入り口付近から海の方を見ると、釜石港湾合同庁舎の建物の外壁に津波到達点が記されているのが見える。

ビルの前に停車したトラックの荷台と比べても、かなりの浸水だったことが分かるが、同じ建物を浜町の避難場所の途中から見ると、明らかに避難場所の方が高い。ビルを見下ろす高度なのが実感できる。

しかし、津波はいつも同じくらいの高さで襲ってくる訳ではない。akaheruさんが記事で指摘していたように、より高い所へ避難できる可能性が重要になる。

ところが、津波の説明プレートが掲げられている避難所からさらに高い所へのぼりたくても、夏季には斜面を雑草が密生する。この薮を突き切って高みを目指すのは大変かもしれない。

避難場所があるということは極めて重要だ。しかしそれだけで満足するわけにはいかない。避難場所へのアクセスはどうか。子どもや老人、赤ちゃん連れの人、障がいがある人、その時たまたま体調を崩していた人などに、安全に避難してもらうことができるのかどうか。さらには、避難場所とされている場所からさらに二次避難することが可能かどうか。

小中学生が率先して二次避難を行い、「奇跡」とまで称された釜石でも、同じ避難場所を季節を変えて体験することで見えてくる課題があった。

自分が暮らす地域ではどうだろうか? 季節、時間帯、天候、自分自身や家族の体調、ご近所の方たちの状況など、さまざまな条件を考慮した避難計画になっているかどうか。改めて検証しなければと思う。

釜石市浜町の津波避難場所

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