役場が大きな被害を受けた益城町では、災害時に急を要する書類の発行が滞っている。
[熊本大地震]生活再建に不可欠な書類なのに…
益城町の小学校の避難所の入口に貼り出されていた町からのお知らせ。アンダーラインが引かれているのは「罹災証明書」のこと。しかし、その内容は――
「り災証明書」の発行について
「り災証明書」の発行は、現在できません。発行時期については、後日、お知らせします。
証明書発行を希望の方は、破損個所の写真を撮っておかれますようお願いします。
小学校の避難所に貼り出されたお知らせ
罹災証明書は、災害に遭った後の生活再建のために欠かせない書類だ。見舞金などを受け取るのにも必要なほか、発行ができない状態にある益城町の人たちが心配しているのは、熊本県が進める公営住宅の無償貸出への影響だ。
21日、熊本市が罹災者のために市営住宅の無料貸出しを発表したのに続き、22日には熊本市以外の地域の罹災者を対象に、県営住宅の貸出しを決めた。その申し込みに「罹災証明書」が必要とされていたからだ。
県営住宅への申し込み書類の受付けは5月2日必着。
最も被害が大きかった自治体の被災者が入居できないという事態になっては困ると、町役場の人も頭を悩ませていた。
熊本県のホームページを確認すると、罹災証明書が取れない場合への対応も記されている。(最終更新日:2016年4月26日)
ただし、申請時に罹災証明書・住民票が取れない場合は、住宅の被害状況写真、免許証等の住所が確認できるものにて一旦受付します
「罹災証明がなければ申し込めないんだ」と諦めてしまう人が出ないよう、被害状況写真で代替できるという方針が住民にしっかり周知されることを願う。
最終更新: