2015年11月11日 今日の東電プレスリリース

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11月11日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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※ 情報を追加して更新します

2号機タービン建屋内で漏洩検知器発報。ポリエチレン配管から高濃度滞留水が漏洩の続報。水漏れは4本の配管のうちの1本

水溜まりが確認された箇所の上部に敷設された4本の滞留水移送配管について、ろ過水による漏えい試験を実施したところ、そのうちの1本の配管(以下、「当該配管」という。)から水の漏えいを確認した。

当該配管については、11月6日にお知らせした、塩化ビニール製シート内に水が溜まっていた3本の滞留水移送配管とは別の配管であった。

また、当該配管について、漏えい箇所近傍にある配管貫通部のシールプレートやコーキング材を剥がして目視確認したところ、配管に親指程度のへこみがあること、へこみの表面に亀裂があることを確認した。

当該配管については、今後準備ができ次第、配管の交換を行うとともに亀裂が発生した原因を調査する。

なお、当該配管以外の3本からは漏えいは確認されておらず、滞留水移送配管の塩化ビニール製シート内に水が溜まっていた原因としては、当該配管から漏れた水が配管表面を伝い、当該配管の下側に敷設※2されている3本の滞留水移送配管に巻き付けてある塩化ビニール製シート内に入り込んだものと推定。

漏えいの発生に伴い各建屋滞留水の移送を停止しているが、当該配管を隔離して、建屋滞留水の移送を実施できることが確認できたため、11月11日午後より各建屋の滞留水移送を順次再開する予定。

※2 4本の滞留水移送配管については、漏えい箇所近傍の配管貫通部では水平に並んで敷設されているが、その後に各配管が立ち下がり、上下方向に並んで敷設されており、当該配管はこの最上段に敷設された状態。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

1~6号機

◎日報に新規事項の記載なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的※に移送実施中
※2015年11月5日に発生した2号機タービン建屋における滞留水移送設備からの漏えいにより、2号機タービン建屋からの滞留水移送を停止中。

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的※に移送実施中
※2015年11月5日に発生した2号機タービン建屋における滞留水移送設備からの漏えいにより、3号機タービン建屋からの滞留水移送を停止中。

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール

◎日報に新規事項の記載なし

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

水処理設備および貯蔵設備 第二セシウム吸着装置(サリー)運転中

・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

その他の項目に新規事項の記載なし

・セシウム吸着装置停止中
・RO淡水化装置停止中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中

※ 高性能多核種除去設備は、H8タンクエリアのストロンチウム処理水の処理を実施していたが、11月2日の同設備建屋内での水漏れにより処理を停止。

サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAからの排水準備が進む

※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの当社および第三者機関による分析結果[採取日10月31日]については同等の値であり、運用目標値を満足していることを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

 福島第一原子力発電所 サブドレン・地下水ドレン浄化水の分析結果|東京電力 平成27年11月11日(1ページ目)
www.tepco.co.jp  

サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(10月29日採取分)

 福島第一原子力発電所 サブドレン・地下水ドレン集水タンクの分析結果|東京電力 平成27年11月11日(2ページ目)
www.tepco.co.jp  

地下水バイパス 通算89回目の海洋排水を開始

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日10月29日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認したことから、(既出)

11月11日午前9時55分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時に漏えい等の異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

地下水バイパス 揚水井分析結果(11月9日採取分)

 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果(11月9日サンプル採取)|東京電力 平成27年11月11日
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揚水井No.10のトリチウム濃度は1,900Bq/L
揚水井No.8はポンプ点検により採取中止

地下水バイパス揚水井No.10 分析結果(11月5日採取分)

 福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年11月11日
www.tepco.co.jp  

トリチウム濃度は東京電力の分析で2,000Bq/L
第三者機関(日本分析センター)の分析では2,100Bq/L

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

11月10日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年11月11日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺)|東京電力 平成27年11月11日
www.tepco.co.jp  

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 11/2 11/3 11/4 11/5 11/6 11/7 11/8 11/9
E-1 3,100 1,900 2,800 4,300 3,100 3,700 3,700 3,300
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 18.5 0.0 0.5 7.5 8.5

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