2015年7月8日 今日の東電プレスリリース

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7月8日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

※ 情報を追加して更新します

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

2号機 ~タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送を再開(移送先は高温焼却炉建屋)

1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年7月7日午後3時2分~)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

※ タービン建屋地下滞留水の移送は稼働中

3~6号機

新規事項なし

◆3号機
1号機の冒頭3項目に加え、
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
(6月30日には、6月29日午後1時46分SFP代替冷却系を起動と報告されている)
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール

新規事項なし

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

水処理設備および貯蔵設備 ~第二セシウム吸着装置(サリー)「運転中」

・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

その他の項目に新規事項なし

・セシウム吸着装置停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備停止中

東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:2011年7月26日 第二セシウム吸着装置(サリー)の陸揚げ「第二セシウム吸着装置(サリー)の陸揚げ後」(クレーンから吊り降ろされた円筒形がサリーの吸着塔。高温焼却建屋内に設置されている)
東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:2011年7月26日 第二セシウム吸着装置(サリー)の陸揚げ「第二セシウム吸着装置(サリー)の陸揚げ後」(クレーンから吊り降ろされた円筒形がサリーの吸着塔。高温焼却建屋内に設置されている)

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 【参考】セシウム除去装置( SARRY )概要|東京電力 平成23年7月14日
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地下水バイパス ~揚水井NO.10のトリチウム濃度の上昇が続く。7月6日採取分では1,800ベクレル

※地下水バイパス揚水井NO.10については、6月29日に採水した水の分析結果において、トリチウム濃度が運用目標値の1,500 Bq/L であることを確認したことから、当該揚水井の汲み上げを6月30日に停止。今後、地下水バイパス一時貯留タンク内の評価を行う。(既出)

7月2日に採水した水の分析結果において、トリチウム濃度が1,700 Bq/L であることを確認しているが、第三者機関による分析においても1,600 Bq/L であり、同等であることを確認。

7月6日に採取した水の分析結果において、トリチウム濃度が1,800 Bq/L であることを確認。
その他の揚水井分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:平成26年4月9日「地下水バイパス揚水井 」(「J」と記された揚水井。アルファベット順では10番目の揚水井ということだが、これが揚水井No.10かどうかは不明)
東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:平成26年4月9日「地下水バイパス揚水井 」(「J」と記された揚水井。アルファベット順では10番目の揚水井ということだが、これが揚水井No.10かどうかは不明)

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 福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月8日
www.tepco.co.jp  
 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年7月8日
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「福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より

地下水バイパス ~通算72回目の海洋排水を開始

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日6月25日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。(既出)

7月8日午前10時17分より海洋への排水を開始。同日午前10時21分に漏えい等の異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:平成26年5月21日「地下水バイパス排水状況」提供:東京電力株式会社
東京電力の写真ページより、参考のため引用 撮影:平成26年5月21日「地下水バイパス排水状況」提供:東京電力株式会社

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H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

7月7日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H6エリア周辺)|東京電力 平成27年7月8日
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<H4エリア周辺地下水 E-1/E-9の全ベータ濃度>

7/3 7/4 7/5 7/6
E-1 1,100 1,700 1,500 1,400
E-9 5,500 ー ー 3,600

※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H6エリア周辺)|東京電力 平成27年7月8日
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<周辺地下水G-2のトリチウム濃度>
6月23日 悪天候により採取中止
6月24日 1,800Bq/L
6月25日 340Bq/L
6月26日 170Bq/L
6月27日 1,100Bq/L
6月28日 690Bq/L
6月29日 330Bq/L
6月30日 290Bq/L
7月1日 500Bq/L
7月2日 1,300Bq/L
7月3日 470Bq/L
7月4日 300Bq/L
7月5日 980Bq/L
7月6日 310Bq/L

1~4号機タービン建屋東側

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

北防波堤北側の太平洋で全ベータが過去最高値

「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月8日
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<過去最高値>北防波堤北側の海水
全ベータ:20Bq/L(2015年7月6日採取)
 これまでの最高値:18Bq/L(2015年3月23日採取)

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

1~3号機放水路

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して有意な変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

 福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果|東京電力 平成27年7月8日
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「福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一原子力発電所構内1号機、2号機放水路サンプリング結果|東京電力 平成27年7月8日」より

K排水路の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して有意な変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月8日

 福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月8日
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「福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より
「福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月8日」より

関連データ(東京電力以外のサイト)

 [浪江]2015年7月(日ごとの値)主な要素 | 気象庁|過去の気象データ検索
www.data.jma.go.jp  

福島第一原発から約10kmに位置する気象庁のアメダス「浪江」の気象データ】

7月8日の降水量合計は7.0mm  1時間最大は2.0mm 10分間最大は0.5mm
 気温は最高 24.9℃、最低 16.5℃ 日照時間 1.0
 最大風速 2.9 北東 最大瞬間風速 4.9 北東
7月7日の降水量合計は0.0mm  気温は最高 27.2℃、最低 13.9℃ 日照時間 5.6
 最大風速 3.7 東南東 最大瞬間風速 6.4 南南東
7月6日の降水量合計は0.5mm  1時間最大は0.5mm 10分間最大は0.5mm
 気温は最高 23.3℃、最低 17.2℃ 日照時間 0.0
 最大風速 4.0 南南東 最大瞬間風速 7.6 南南東

●最大風速とは10分間の風速の平均値である平均風速のうち、その日最大のもの。瞬間最大風速は、文字通り瞬間ごとの風速の最大値。
●●10分間の平均風速が10メートルを超える場合には、クレーン作業など屋内作業を停止しなければならない場合がある。

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