2015年7月14日 今日の東電プレスリリース

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7月14日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

※ 情報を一部追加して更新します

6号機の原子炉保護系の電気施設が、配電設備点検の不手際により停止した続報。本来の原子炉保護系MG-SET(A)を起動

※2015年7月13日午前9時15分頃、6号機原子炉保護系のMG-SET*(A)が自動停止するとともに、「原子炉A系自動スクラム」警報が発生。6号機原子炉保護系のMG-SET(A)停止に伴い、原子炉建屋換気空調系が自動停止し、非常用ガス処理系が自動起動。本件による主要設備の動作状況への影響はない。
その後、原子炉保護系のMG-SET(A)の自動停止については、7月13日に実施していたメタクラ(M/C)6Cの点検作業に起因したものであることが判明し、当該点検を行うにあたっては、事前に必要な安全処置を実施していたが、7月13日の作業として、リレー等の試験を実施する際に、誤って安全処置の一部を復旧したため、原子炉保護系のMG-SET(A)が自動停止した。(既出)


6号機原子炉保護系のMG-SET(A)の自動停止に伴う影響(設備等の故障)がないことを確認したことから、以下の通り復旧操作を実施。

7月13日
午後1時39分:原子炉保護系MG-SET(A)起動
午後1時53分:「原子炉A系自動スクラム」警報リセット
午後2時29分:原子炉建屋換気空調系起動
午後2時42分:非常用ガス処理系(B)停止
午後2時45分:その他必要な設備の復旧(復旧操作終了)

なお、6号機原子炉保護系のMG-SET(A)および原子炉建屋換気空調系の運転状態に異常がないことを確認。
今後、引き続き、原因について調査していく。

*MG-SET:電動機で発電機を駆動する装置

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

 【参考】2015年7月13日 今日の東電プレスリリース
potaru.com

原子力規制委員会による用語説明をリンク

1~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆2号機
1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年7月7日午後3時2分~)

※ タービン建屋地下滞留水の移送は稼働中

◆3号機
1号機の冒頭3項目に加え、
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
(6月30日には、6月29日午後1時46分SFP代替冷却系を起動と報告されている)
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年7月13日午前10時10分~)

※ タービン建屋地下滞留水の移送は稼働中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール

新規事項なし

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

水処理設備および貯蔵設備 ~セシウム吸着装置「停止中」

・セシウム吸着装置停止中

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

その他の項目に新規事項なし

・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備停止中

地下水バイパス 揚水井No.10の分析結果(7月9日)第三者機関の分析でトリチウムが2,000ベクレルに

新規事項なし

 福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月14日
www.tepco.co.jp  
「福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月14日」
「福島第一 地下水バイパス揚水井 No.10 分析結果|東京電力 平成27年7月14日」

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

7月13日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺)|東京電力 平成27年7月14日
www.tepco.co.jp  

<H4エリア周辺地下水 E-1/E-9の全ベータ濃度>

採取日 7/4 7/5 7/6 7/7 7/8 7/9 7/10 7/11 7/12
E-1 1,700 1,500 1,400 1,700 2,000 2,000 1,800 1,900 2,000
E-9 ー ー 3,600 ー 4,000 ー 3,100 ー ー

※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H6エリア周辺)|東京電力 平成27年7月14日
www.tepco.co.jp  

1~4号機タービン建屋東側 〜地下水観測孔No.1-8のセシウム134/137が過去最高値

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月14日

「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月14日」より
「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月14日」より
 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月14日
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<過去最高値>地下水観測孔No.1-8
セシウム-134:180Bq/L(2015年7月13日採取)
 これまでの最高値:170Bq/L(2015年7月6日採取)

<過去最高値>地下水観測孔No.1-8
セシウム-137:680Bq/L(2015年7月13日採取)
 これまでの最高値:670Bq/L(2015年7月6日採取)

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