2014年8月24日、夏の甲子園準決勝。
敦賀気比対大阪桐蔭。
敦賀気比のマウンドには2年生の平沼翔太くんがいました。
敦賀気比 501 020 100 9
大阪桐蔭 320 503 02X 15
敦賀気比は初回、満塁ホームランを含む5連打で5点を先制します。
しかし彼は5点のリードを守りきれることができませんでした。
6回裏、先頭打者と次の打者に連続フォアボールを与えたところでマウンドを降ります。
5回0/3、打者29人に対して110球を投げて3本のホームラン、ヒット9本、自責点12という内容でした。
結果は9-15で大阪桐蔭に敗れました。
3年生にとっては最後の甲子園。
マウンドに立てば先輩後輩は関係がないとはいえ、2年生の平沼くんにとってあまりにも辛いマウンドだったと思います。
『自分のせいで』という気持ちもあったかもしれません。
あれから7ヶ月、再び大阪桐蔭と対戦することになりました。
あのときと同じ準決勝です。
史上初!2打席連続満塁ホームラン! 大阪桐蔭の絶対的エース田中はまさかの10失点
あの悔しい思いをした夏の大会同様、初回に敦賀気比に満塁ホームランが飛び出し、いきなり4点を先制します。
初回、満塁ホームランを打った松本くんは2回、再び満塁ホームランを打ちエース平沼くんを援護します。
10点リードしても平沼くんは一切の油断は見られず、抜群の制球力で強力大阪桐蔭打線につけいるスキを与えませんでした。あのときの苦い経験があったからだと思います。
一方、大阪桐蔭のエース田中くんは6番松本くんに甲子園史上初となる2打席連続の満塁ホームランを打たれてしまいます。
今大会27回を投げて自責点わずか2だった田中くんはまさかの10点。あのときの平沼くんと同じようにひとりマウンドを降りることになりました。
1回2/3、自責点10という結果に終わりました。
4安打完封! 夏の借りを返したのは『執念』
準決勝・第1試合
------------------------------------敦賀気比 460 000 010 11
大阪桐蔭 000 000 000 0
------------------------------------4安打完封
前回があったからこそ、平沼くんはこんなにもすばらしいピッチングができたのではないでしょうか。
3塁側アルプススタンドには、昨年夏に大阪桐蔭に敗れた先輩たちがいました。
試合が終わって、平沼くんにどんな言葉をかけたのでしょうか?
あの夏とはまったく逆の言葉をかけたのではないでしょうか。
悔しさやプレッシャー、すべてをパワーに変えた平沼くんは最後までものすごい気迫のこもったピッチングをしました。
夏からの目まぐるしい成長を感じるとともに執念さえも感じました。
彼は夏の借りをあり余るくらいの内容できっちりかえしました。
そして今日、決勝のマウンドにあがります。
その他の試合
準決勝・第2試合
------------------------------------浦和学院 010 200 000 | 1
東海大四 020 001 00X | 3
------------------------------------この試合は結果を知らずに家に帰りました。
浦和学院のエース江口くんは今大会3試合29イニングを投げて自責点1という抜群の安定感。打線も調子がよく、スキが見当たらないと思っていました。東海大四は徹底したスモールベースボールで少ないチャンスをものにしました。
いや~びっくりしました。この試合は圧倒的に浦和学院有利だと思っていました。
決勝戦は今日12:30プレイボール!
さて、今日はいよいよ決勝戦!
敦賀気比対東海大四
どちらが勝っても初優勝。楽しみですね!
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