復興支援とIT

fujiro

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震災から4年。私は、あの時も今も IT エンジニアとして働いています。
そんな私が、当時行われた IT を使った支援、そして今行われている支援の一例を紹介し、今の気持ちを綴ろうと思います。

sinsai.info で感じた IT の力

sinsai.info とは震災直後に生まれた復興支援サイトです。震災後にまとめられた記事があったので紹介します。

 「クラウド型技術」が大震災に呼応する【前編】 ――災害情報を瞬時に共有する「sinsai.info」の力
diamond.jp  

震災直後、Twitter や Facebook でいろいろな情報は流れていたものの、本当か嘘かも判断できないような情報が飛び交っていました。
詐欺まがいの情報も流れる中で被災者が何を求めているのか、そして自分は何が出来るのかを判断することはとても難しいことだったと記憶してます。そんな中 sinsai.info は、大量の情報を受けつけ、それを分かりやすくまとめていた数少ないサイトでした。震災直後に誕生し、ここまでのことが出来たことにも驚きましたが、運営がすべてボランティア、それもエンジニアを中心に行われていたことに、当時の私は感銘を受けたことを覚えています。復興のために IT エンジニアが出来ることは何か。その一つの方向性を示してくれたサイトでした。

タブレット配布で絆を「Code for Namie」

震災から4年経つ中、IT での復興支援はあまり表に出なくなったと感じています。震災当日である 3.11 には大きなプロジェクトとして復興をテーマとして押し出すサイトはあるものの、日々そうした活動をメインに行っているサイトは少ないのではないでしょうか。

そんな中、こんな記事を目にしました。

 【事例紹介】失われつつある「絆」を守る! 福島・浪江町の全町民端末配布事業で「怒涛の展開」 - クラウド Watch
cloud.watch.impress.co.jp  

浪江町の全町民にタブレットを配り、情報発信、コミュニケーションアプリの開発を行っているそうです。エンジニアとして、そして復興に向けて何ができるかを考える意味で興味深い記事でした。記事を見る限り、すべてが順風満帆とは言えない、むしろ思ったようには進んでいないことの方が多いようですが、徐々に目に見える形になっているようです。

今感じる、これからのこと

正直、今これを書いていることが苦痛。。と、まではいきませんが、そんな気持ちです。上の2つの記事、特に「Code for Namie」については、もう少し自分の考えを書くつもりでした。

ただ、ある程度書いて見返してみると、どうしてもチープな言葉に見え、書いては消す、書いては消す、という作業を繰り返してました。

震災について書くのは難しいですね。書いてみて初めて大変さを認識しました。

ただ、もう一つの気持ちも芽生えました。少しでもいいから情報を発信しようという気持ちです。

今日、こんなことを書きながら、私自身は復興のために何ができるのかという問題に取り組んでこなかったように思います。震災を経て、地震、防災に対する意識は高くなったとは思います。しかし、支援という意味では、何もしてこなかったんではないかという意識の方が強いです。

ただ、同じエンジニアである人たちが、上記のような支援を形にしています。

私にできることは少ないかもしれない。でも、もう少し震災と支援を考えた発信をしていきたい。自分では形に出来なくても、この場で発信することで誰かが見てくれているのだから。

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