2014年5月3日 今日の東電プレスリリース

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タンクローリーのホースが破れて経由が漏出。原発特有の事故のみならず、一般的な事故や不具合も発生。現場だから。

5月3日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日
www.tepco.co.jp  
 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
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「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に役立ちます。

タンクローリーから軽油が漏出

※平成26年5月3日午前8時15分頃、福島第一発電所構内の給油所でタンクローリーの付属ホースの根元が破れ少量の軽油が漏れていることを協力企業作業員が発見。同日午前8時50分に富岡消防署へ連絡。油漏れの範囲は、漏えい発見時点で直径約60cm。漏えい発見後、当該ホースの破れた箇所をテープにて補修するとともに、地面に漏えいした油について、吸着マットによる拭き取りを実施。その後も、当該ホースより若干の油滴下が継続したため、吸着マットにて受けていたが、同日午前9時4分に油の滴下が止まったことを確認。念のため、滴下していた箇所に受け皿を設置。

当該タンクローリーは、構内給油所の作業開始に合わせ、同日午前6時30分頃に駐車場である事務本館前駐車場(免震重要棟東側)から構内給油所に移動していた。このため、当該タンクローリーが駐車していた事務本館前駐車場を確認したところ、地面に直径約20cmと直径約10cmの油が染み込んだ跡があることを確認。

双葉消防本部による現場確認の結果、同日午後0時42分に、本件は危険物の漏えいではなく、「油漏れ事象」との判断を受けた。なお、現場確認の際、双葉消防本部より以下の指示を受けた。

・当該タンクローリー内に残っている軽油をドラム缶へ移送すること。
・ドラム缶への移送が完了し、当該タンクローリーを別の場所に移動するまで、構内給油所における給油活動を行わないこと。
上記の指示を受け、同日午後0時26分より、当該タンクローリー内の軽油をドラム缶へ移送する作業を開始し、同日午後0時41分に作業終了。当該タンクローリーについては、同日午後1時30分に構内給油所から事務本館前駐車場へ移動終了。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

双葉地方消防本部・富岡消防署は連日の出動。

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月1日午前10時10分~)

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月24日午前10時34分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
<最新の作業実績>
4月30日午後2時6分起動(起動後の温度:23.3℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについては、常設水位計による監視において、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では1.3cmの上昇、工作建屋では0.1cmの上昇。引き続き監視を継続。
5月3日午後2時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ18.9cm(4月14日移送停止後と比較し、1.3cm増)
・工作建屋:深さ5.1cm(4月14日移送停止後と比較し、0.1cm増)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
焼却工作建屋東側サブドレン水の全ベータ放射能濃度が170Bq/L(5月1日採取)と前回値(4月30日採取:13Bq/L)から10倍以上に上昇した件(5月1日の再採取分析結果:430Bq/L)について、5月2日に採取した値は230Bq/Lと、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月2日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリング結果について報告

<最新のサンプリング実績>
4月28日に初めて採取した海水の調査地点、福島第一1号機取水口 (遮水壁前)の測定結果は以下のとおり。

<1号機取水口(遮水壁前):4月28日採取分>
・トリチウム:130 Bq/L
・セシウム134:4.8 Bq/L
・セシウム137:13 Bq/L
・全ベータ:71 Bq/L

その他については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

サンプリング結果について記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月3日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月3日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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