2014年5月2日 今日の東電プレスリリース

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サンプリングの線量が上がったら「それはきっと雨のせい」。地球の反対側では英・セラフィールド社との間で安倍首相隣席のもと協力声明に署名

5月2日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日
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 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
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「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に役立ちます。

油漏れは「危険物の漏えい事象ではなく、車両からの漏れ事象」と消防署に判断された件

※5月1日午後0時36分頃、2号機タービン建屋東側道路において、油漏れ跡があることを作業員が発見し、緊急時対策室に連絡。油漏れ跡の範囲は、約6m×約6mの1箇所。同日午後0時58分に双葉消防本部へ一般回線にて連絡。同日午後1時25分頃、油漏れ跡の拭き取り終了。(ここまで既報)

同日午後1時56分頃、富岡消防署より「危険物の漏えい事象ではなく、車両からの漏れ事象」と判断された。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

英・セラフィールド社との協力声明に署名

5月1日、英国セラフィールド社と東京電力(福島第一廃炉推進カンパニー)との間で運営・技術両面に関する情報交換を行うことで、セラフィールド社最高経営責任者と福島第一廃炉推進カンパニーCDOの間で協力声明に署名した。署名にはエドワード・デイビー エネルギー・気候変動大臣と安倍首相も臨席した。

セラフィールド社は英国原子力廃止措置機関 (NDA) のもと、核燃料再処理工場群れがあるセラフィールドを管理運営する企業。セラフィールドは核爆弾の原料となるプルトニウムを製造する工場として建設され、かつてはウィンズケールと呼ばれていた。ウィンズケール原子力工場(現セラフィールド核燃料再処理工場)は1957年10月10日、世界初の原子炉重大事故を起こしたことで知られる。その後も再処理工場からの廃液の海洋流出事故、放射能漏洩事故、作業員の被ばく事故などが発生している。

 セラフィールド社との協力声明の署名について |東京電力 平成26年5月2日
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1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月1日午前10時10分~)

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月24日午前10時34分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
<最新の作業実績>
4月30日午後2時6分起動(起動後の温度:23.3℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについては、常設水位計による監視において、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では1.1cmの上昇、工作建屋では0.1cmの上昇。引き続き監視を継続。
5月2日午後2時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ18.7cm(4月14日移送停止後と比較し、1.1cm増)
・工作建屋:深さ5.1cm(4月14日移送停止後と比較し、0.1cm増)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
5月1日に採取した焼却工作建屋東側サブドレン水の全ベータ値について170Bq/L(4月30日採取:13Bq/L)と、前回と比較して10倍以上の値を計測(5月1日の再採取分析結果:430Bq/L)。計測値が上昇した原因について、4月30日からの降雨の影響と推測している。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月1日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

◆H4エリア

前回の10倍以上の測定値は「雨のせい」と推測。悪い方に考える姿勢が「安全側に立つ」ということだと思うのだが。

<最新のサンプリング実績>
5月1日に採取したB排水路(ふれあい交差点近傍[B-0-1])の水について、セシウム137の値が280Bq/L(前回値:検出限界値未満[23Bq/L])および全ベータの値が240Bq/L(前回値:検出限界値未満[14Bq/L])と、前回と比較して10倍以上の値を計測。計測値が上昇した原因について、4月30日からの降雨の影響と推測している。
H4エリアタンク周辺の地下水観測孔の水(4月30日採取)については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリングについてのみ新規記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

サンプリングについてのみ新規記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月2日
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以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月2日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
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