息子へ。被災地からの手紙(2013年7月19日)

iRyota25

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岩手県陸前高田市 小学校の校舎が簡易宿泊施設になった二又復興交流センター

2013年7月19日
2013年7月19日

陸前高田の町はいま、夏草に覆われた広い平坦地になっている。建物は数えるほどしか残っていない。かなしいほど見晴らしが良くなった町を工事車両など町の再建を進める車両が走り回る。高田の町の平坦地は広大だ。大型ダンプが小さな生き物のように見えるほど。

そんな様子だから町には宿泊施設がほとんどない。営業を続けているのは、海辺の高台にあったホテルと、山間の温泉旅館などほんの数軒だった。

宿泊ニーズはある。すごくある。でも泊まる施設が圧倒的に不足している。町の再建のためやって来る人たちは、隣町の気仙沼や大船渡、住田や遠野のような内陸部の町に宿泊して、毎日通ってくる人が大半だった。
(ちょうど半年前の女川町の状況に似ている)

そんな陸前高田に新しい宿泊施設がオープンした。
その名は「二又復興交流センター」。
旧矢作小学校の校舎を改装して7月9日に開所した出来立てほやほや。もちろん泊まってきたよ。

部屋は個室と大部屋の二種類。個室といってもパーテーションとアコーデオンカーテンで仕切られた空間だけどね。個人的にはもう少し小学校らしさが残っているかと思っていたが、個室の雰囲気はまさに「簡易宿泊施設」。
ただ、1階の食堂や交流室には、小学校だった時の雰囲気(黒板とかもね)があって、ちょっと懐かしい感じだった。

とまあ、今回の東北の最終日は、ちょっと不思議な宿泊施設からスタートしたんだよ。

父さんが泊まった時には空きもあったけど、きっとこれから陸前高田の再興のために働く人たちでいっぱいになるんだろうな。

チャンスがあれば、泊まってみる?

ひとつ注意!
陸前高田市の矢作地区の小学校は今年の春に合併して、もともと下矢作小学校と呼ばれていた陸前矢作駅近くの学校に統合された。統合に当たって校名も「矢作小学校」に変更。宿泊施設としてオープンしたのは、新・矢作小の前から国道343号を一関方面へクルマで10分ほど行ったところにある旧・矢作小の方。
ちょっとややっこしいのでアテンション!

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