【サッカー日本代表】日本VSイタリア・・・3-4壮絶な打ち合いで感じた限界と可能性《コンフェデレーションズ杯》

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FIFAコンフェデレーションズ杯2013がブラジルで開催されています。2014年ブラジルW杯のプレ大会として位置づけられており、開催国のブラジルを筆頭にFIFAランキング上位3ヵ国であるスペイン、イタリア、ウルグアイを招待し、日本、タヒチ、メキシコ、ナイジェリアの計8ヵ国が母国のプライドをかけて戦います。本気モードの強豪国を相手に日本がどこまで渡り合えるのか?ザックジャパンの集大成を世界で試す重要な大会になりました。

3-4という壮絶な打ち合いに収穫はあるか?

結果は3-4の惜敗!イタリアと壮絶な打ち合いを演じた日本に何が起こったのでしょうか。ブラジルを相手に手も足も出ず、0-3という完敗に終わった日本代表。このイタリア戦は中3日で十分な休養を取り、コンディション不良という前回のトラウマを払拭するような動きを見せました。日本のシステムは4-2-3-1。DFは左から長友、今野、吉田、内田、MFはボランチに遠藤と長谷部、3枚の攻撃的MFは左に香川、中央に本田、右に岡崎。1トップは前田という布陣。

ザッケローニ監督は日本の良さを引き出すために前線から激しいプレスでイタリアを追い込み、高い位置でボールを取ってゴール前に人数をかけて攻め込む形を作り出そうとしました。前半21分に岡崎が奪ったPKも、前から積極的にボールを取りに行く姿勢がDFのミスを誘いました。本田のPKで先制点を奪った後も日本は貪欲にゴールを狙い続けました。

前に出て行けばおのずと日本の良さは出る

4-2-3-1という攻撃型のシステムを採用する日本が、下手にカウンター気味に構えても後手を踏むという事実はブラジル戦で実証されています。だからこそ前に出る!前に出ればスピードとテクニックという日本の武器が最大限に生かされるからです。ブラジル戦で沈黙した香川真司もペナルティボックスでボールを持てば仕事をします。前半33分、コーナーキックから2点目を挙げた香川のボレーシュートはその典型でした。本田のショートコーナーから中央で混戦状態になった香川は反転しながらDFをヒラリと交わし、GKブッフォンが1歩も動けない見事なボレーをネットに叩き込みました。

世界トップのDFでも日本のクイックネスとテクニックには付いてこれないのです。この試合では両サイドバックの長友と内田が幾度も敵陣深くをえぐってクロスを上げました。運動量を上げて前線でタメを作れれば、イタリアのディフェンスラインも簡単に切り裂けるほど高いポテンシャルを持っているのです。

2-0から逆転されるなんて・・・信じられなかった

正直、2点リードの押せ押せの展開から3連続ゴールで逆転されるなんて考えられませんでした。2点先制してからも日本はボールポゼッションをリードして中盤を支配していたので、慎重に試合を推し進めていれば勝てた試合だったと思います。2-0になった時点でイタリアが前に出ていこない訳はないので、もう少し慎重にボールを回しても良かったと思います。攻撃モードに入ったイタリアを焦らすようなパス回しができれば・・・。

この時点でも日本のイレブンは浮き足だっていたのでしょうか?イタリアはスイッチが入ったように怒涛の攻めを繰り返し、前半41分~後半7分までの僅か12分足らずで3ゴールを奪いました。完全に崩された形ではなく、ほとんどがディフェンスのミスから生まれた失点です。

あくまでも3点目を狙いにいった日本は攻撃に比重を置き過ぎていた・・・と言わざるを得ません。2-0でリードしていたにも関わらず打ち合いを選択させたザッケローニの采配にも疑問が残ります。それほど世界を経験していない日本の選手に守備意識を徹底させろ!という注文は酷な気もします。浮足立っていた日本に冷静な判断を下すのはあまりにも難しい展開でした。

ザッケローニの解任はあるのか?

おそらく、本気のアズーリに善戦したことでマスコミは手放しで喜んで日本を称賛すると思います。しかし、そんなことで1年後のワールドカップで勝てるチームになるのでしょうか。日本人の持つ個のポテンシャルは十分に高いことは証明されました。瞬間的なスペースへの飛び出しと突破力は世界に脅威を与えることができます。

1人で15~20mの長距離をドリブルで独走し、DF2~3人をブッ飛ばして豪快なシュートをゴールに捻じ込むことはできませんが、5~10mの短距離でDFをかわすフェイクとクイックネスは世界でも屈指です。スピード不足と言われた本田圭祐がバイタルからボックス内にドリブルで侵入し、DF3人を振り切って放った右足シュートは圧巻でした。利き足の左なら決めていたでしょう。それだけ日本人は速いのです。

それでも、指揮官に個の力をまとめ上げる力が無いとしたら?ザッケローニ監督の采配が的中した試合を世界レベルで見たことがありません。世界との差を思い知ったことで監督の頭が整理されて名案が生まれることはあるのでしょうか?これからの1年、監督交代を含めて思い切った策が必要かもしれませんね。

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