2014年ブラジルW杯出場を決めた日本代表。本大会までの1年間、新たなオプションとして新戦力を試す機会が訪れました。ザッケローニ体制になって以後、代表に招集されても実戦で使われない選手、長らく代表候補として注目されながら召集すらされない選手もいます。ファンやサポーターの目線から、A代表で起用して欲しい選手をピックアップしたいと思います!
決定力不足に泣くFWで即戦力となりうる存在
1トップとして日本代表の攻撃の核となるセンターフォワードには前田遼一、ハーフナー・マイク、本田圭佑、岡崎慎司らが起用されてきました。その役割は前線でボールを収めてタメを作るポストプレー、3枚の攻撃的MFにスペースを与える効果的なフリーラン、そして最も必要とされているのが得点力です。
Jリーグで2年連続得点王に輝いた前田遼一は、クラブでも代表でも思うように得点できなくなりました。ゴールはFWにとって水物であり、取りたいときに取れるものではなく、その時代に最も脂が乗っている選手に与えられる物だと思います。2012年、J1で33試合19得点を挙げ、2013年も8得点で得点ランキング2位を走る豊田陽平は、今まさにストライカーとして上昇気流に乗るセンターフォワードです。
簡単なシュートを簡単に決めるフォワード
豊田のストロングポイントはシュートチャンスを確実に決める高い決定力にあるでしょう。難易度の高いシュートを難しく決めるFWは多くいますが、ここぞという場面で確実にゴールに仕留めるFWは多くありません。特にクロスボールに対するシュート精度は高く、ニアでもファーでも中央でもゴールマウスに正確に飛ばすシュート技術は圧巻です。
右足、左足、頭。状況によっては胸でも膝でも肩でもゴールに押し込む泥臭さを備え、滞空時間の長いヘディングシュートはペナルティエリア内でDFを蹴散らすほど恐ろしい強さを誇ります。J1のセンターバックと競り合っても頭1つ抜け出すヘッドは国際試合でどこまで通用するか興味深いところです。
ペナルティエリア内の強さは日本最強クラス
フィジカルコンタクトの強さ、ゴール前での駆け引きの巧さは日本でも最強クラスのストライカーです。ペナルティエリアでDFと激しくぶつかり合ってもバランスを崩さない体幹の強さは随一の物があり、DFに体を預けながらもボールを芯でミートできる選手です。GKの正面にシュートが飛ぶ確率が少なく、シュート決定率が高いことが特徴です。
DFとの駆け引きの巧さも際立ち、ペナルティエリア内でスペースを作り出す動きに長けています。ニアに走り込むと見せかけ、ファーサイドに飛び込んでからのヘディングシュート。DFの前から1度消えてゴールエリアの手前にスペースを作り出し、中央にクロスが来た瞬間にスライディングでゴールに捻じ込むシュート。
ペナルティエリア内からシュートに持ち込むプレーは引き出しが多く、その強さもスピードも日本では他の追随を許さない凄まじい破壊力を持ちます。フィジカルを生かしたポストワークだけでなく、抜群の走力で前線から追い込みをかけるディフェンス力など、今の日本代表に新たな力をプラスできる選手でしょう。
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