【サッカー日本代表】日本VSオマーン・・・超アウェーで再認識した必要な戦力 《W杯アジア最終予選》

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現在、サッカー日本代表は2014年ブラジルワールドカップの出場に向けて、アジア最終予選でし烈な戦いを繰り広げています。2012年11月14日、ワールドカップアジア最終予選、日本VSオマーンが行われました。素人サッカーファンである筆者の独断と偏見による対戦レポートをお届けします!

勝てばワールドカップの道が開ける重要な一戦

ここまでの戦いで勝ち点10を手堅く積み上げてきた日本は、2位のオーストラリアの勝ち点5を大きく突き放して断トツの首位。敵地オマーンのマスカットスタジアムで勝利を収めれば、次のヨルダン戦にもワールドカップ出場が決定する可能性もあるため、日本のモチベーションは非常に高いものがありました。対するのオマーンの勝ち点は5。得失点差で4位に後退するも、この試合に勝利すれば勝ち点8となり、十分に巻き返せるチャンスがありました。

日本のスターティングイレブンはGKが川島、DFは左から長友、今野、吉田、酒井宏樹。MFはボランチに長谷部と遠藤が並び、3枚の攻撃的MFは左に岡崎、中央は本田、右に清武。ワントップに前田遼一を配置します。怪我で戦列を離れた内田篤人と香川真司を除けばベストメンバーです。ロンドン五輪組のホットラインを生かすために、この清武と酒井を右サイドに配置するというザッケローニの狙いがありました。

ホームの地の利を生かしたオマーンのパワープレーに苦戦する

敵地のマスカットスタジアムは大観衆はオマーンのサポーターで溢れかえり、日本がボールを保持した瞬間に大ブーイングを浴びるという超アウェーの環境でした。オマーンはホームの地の利を生かし、序盤から積極的に攻めに転じます。後方からロングボールを蹴ってスピードの無い日本のセンターバックの背後を狙うという作戦でした。特に高さの無い今野泰幸の頭上を集中的に狙われ、中盤を省略してアーリークロスを上げられると、ゴール前の競り合いに苦しんで何度もチャンスを作られました。

左サイドの岡崎と長友の動き出しが有機的に機能する

日本は先発に復帰した岡崎が2列目から積極的に前線に飛び出してチャンスを作ります。岡崎の動き出しにオマーンのDFが引っ張られて左サイドにスペースが生まれ、スプリント能力の高い長友が積極的にオーバーラップを仕掛けることで上がり気味になったオマーンのディフェンスラインは徐々にほころびを見せ始めます。

前半20分、今野のパスに走り込んだ長友が左サイドからドリブルで突破して一気にペナルティエリアに侵入。中央に折り返したボールをオマーンのDFがクリアミスし、そのこぼれ球を詰めていた清武が押し込んで先制点をゲット!この試合、ほとんどウイングのようなポジションに位置した長友の飛び出しは相手にとって脅威でした。世界トップクラスのアジリティを誇る長友のウイングプレーを止める術がオマーンディフェンスにはありませんでした。

同点に追いつかれるも、岡崎が勝負強さを見せて勝ち越す!

後半32分、吉田がペナルティーエリア付近でファールを犯し、オマーンにフリーキックのチャンスを与えます。ムバラクがグランダーの強烈なシュートを放つと吉田の体に当たってコースが変わり、これがゴールに吸い込まれてオマーンは試合終盤に同点ゴールを生み出します!いつもならここでボランチの細貝をピッチに送り込み、クローザー役として同点で試合を終えようとするザッケローニ。しかし、この日の采配は違いました。

前田遼一に代えて左サイドバックに酒井高徳を投入し、長友のポジションを1つ上げて左サイドハーフに起用。ディフェンスの強化を図ると共に、左サイドの突破力をより生かそうとする狙いが見えました。後半44分、敵陣深くまでオーバーラップした酒井高徳がトリッキーなフェイントから縦に突破を図ってDFを振り切ります。中央に折り返されたクロスボールをニアサイドの遠藤がアウトサイドキックで巧みにコースを変えると、ファーサイドに飛び込んできた岡崎がしぶとくゴールに押し込んで土壇場で勝ち越します!2-1で劇的な勝利を収めた日本はアウェーで貴重な勝ち点3を獲得しました。

『酒井高徳、佐藤寿人』汗かき屋となるパスの受け手を増やしたい

この試合のキーマンは左サイドの岡崎と長友です。2列目から質の高い動き出しでDFを引っ張り出してアタッキングサードに攻撃のスペースを作り出した岡崎慎司。そのスペースに幾度もフリーランを繰り返して突破を試みた長友佑都。本田、清武、香川などテクニックとパスセンスに優れたゲームメーカーを豊富に揃える日本代表ですが、長友や岡崎などフリーランを繰り返して攻撃のダイナミズムを生み出す『汗かき屋』の存在が不足しています。

今後、このような役割を果たす選手を発掘していくことが日本に求められると思います。A代表に招集されながらも出場機会を得られない佐藤寿人、途中出場から積極的なオーバーラップを仕掛けてゴールを生み出した酒井高徳。見えない場所で地道なフリーランを繰り返す、パスの受け手を増やすことが決定的なチャンスを生み出す近道だと思います。

総括

土壇場で勝利をゲットした日本は勝ち点を13に伸ばし、首位を独走する展開となりました。次のヨルダン戦に勝利すればワールドカップ出場が決定します。日本はワールドカップ本番に向けて、選手と戦術のバリエーションを更に増やす必要があるでしょう。より多くの選手を代表に招集し、様々な戦術の中で新戦力を試して可能性を探って欲しいです。国際大会でサプライズを起こせるようなチームに変貌しなければ、ワールドカップベスト8という目標は達成できないと思います。今後のザックジャパンの成長に期待します!

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