【フットサルW杯】日本VSポルトガル・・・日本の真骨頂が同点ゴールを生み出した!

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キングカズこと三浦知良選手がフットサル日本代表に選出されたことが話題になっています。2012年11月1日から18日までタイ王国でFIFAフットサルワールドカップが開催されています。全世界から24ヵ国のナショナルチームが参加し、1組4チームの6組に分かれて予選グループリーグを戦い、各組上位2チームと3位の成績上位4チームが決勝トーナメント進出します。今回はCグループの第二戦、日本VSポルトガルの対戦レポートをお届けしたいと思います!

前半で5-2という展開、万事休すかと思われたが・・・

「ポルトガルはブラジル以上に強いのか?」そんな印象を抱く前半戦だった。エースのリカルジーニョを中心とした速いパス回しとボールテクニックに完全に翻弄された日本は、前半9分までに立て続けに3失点を喫する。前半11分に左サイドでボールを持った森岡が右足で豪快なミドルシュートを決めて1点を返すも、その直後にゴール前でパスを受けたカーディナルが逸見のマークを背負いながらも鋭いターンで振り切り、技ありのグラウンダーシュートで4点目を奪う。その後、お互いに1点ずつ奪い合って5-2で前半を終了した。

ポルトガルは1人がボールを保持する時間が短く、速いパス回しで次々とスペースに選手が飛び出して行く。日本のDFが前に出た瞬間に裏にパスを通されるのでタックルするタイミングが掴めず、いいようにパスを回されてフィニッシュまで持ち込まれるという悪循環。ブラジルはドリブルで突破を図る選手が多いので、マンツーマンで粘り強く守ることも可能だった。しかし、ポルトガルは緩急をつけた動き出しでDFのマークを巧みに外し、複数の選手が同時にスペースに走り込む為にマークを掴み辛い状況が続いたのである。

ディフェンスを修正してポルトガルの動きを封じる

ハーフタイムに日本代表監督のミゲル・ロドリゴに守備の悪さを一喝された選手達は、後半から大幅にディフェンスを修正する。チーム全体が受け身に回ってラインが下がり気味だった前半に対し、ピヴォ(トップ)とアラ(サイド)が前に飛び出してハイプレスをかけ、相手との距離を詰めてパスコースを消し去りにいく。パスの選択肢が減ったポルトガルのオフェンスはボール回しが単調になり、徐々に攻撃のペースが落ち始めた。

3点リードで守勢に回ったポルトガルの誤算

ポルトガルは初戦のリビア戦を5-1で圧勝し、この試合に勝てば決勝トーナメントへの進出が決定的だった。3点をリードした時点で逃げ切りを図り、前線の2人を残して守りに入ってしまったことが誤算だったように思える。逆に日本は負ければ予選敗退という追い詰められた状況にあった。引き分け以上で勝ち点を取らなければ次が無いので、リスクを背負ってでも得点を奪いにいく必要があった。

この両者のモチベーションの違いが、試合の行方を大きく左右することになる。日本は守備が安定したことで落ち着いてパスを回せるようになり、オフェンスが前を向いてボールを持つ機会が格段に増えた。強烈な突破力を持つ森岡薫が1対1でドリブルを仕掛け、DFを振り切ってあわやゴールという決定的なシュートシーンを何度も作り出していく。

早い時間にパワープレーで勝負に出た日本

後半11分、早い時間帯で日本はパワープレーを決行。ゴレイロ(GK)の川原に代えてフィールドプレーヤー北原を投入する。ゴールはガラ空き状態となるが、攻撃の人数を増やしたことで日本のボールポゼッションは向上し、完全に試合を支配するようになる。北原が右サイドでボールをキープして起点を作ることで、DFがサイドに釣られて中央の選手がフリーとなる。

後半11分、北原のパスを受けた小曽戸が右サイドからクロスを折り返すと中央で森岡がDFと競り合って潰れ、こぼれ球に反応した北原が抑えの利いたグラウンダーシュートをゴール左隅に突き刺す。 パワープレーで得点を奪う日本の形がハマッてしまい、この時点でポルトガルのディフェンスはパニック状態に陥ったように思える。

粘りの戦いで5-5のドローに持ち込んだ日本の侍ファイブ

後半12分、右サイドの小曽戸がトップの星に縦パスを送ると、星はシュートを打つと見せかけて中央でフリーになった森岡にラストパス。このフェイントに釣られたゴレイロ(GK)が思わず前に飛び出してしまう。森岡は無人のゴールに落ち着いてシュートを決めて一気に1点差まで詰め寄るまさかの展開。

そして後半15分、森岡が前線でプレスをかけて相手のパスをインターセプトするとドリブルで粘って中央の逸見に繋げる。パスを受けた逸見はダイレクトで強烈なグラウンダーシュートを放ち、ゴールキーパーの右手をかすめてゴール左隅に突き刺さる!遂に5-5の同点に追いつく劇的なゲーム展開となった。僅か4分のパワープレーで畳みかけるように3点を奪った日本。このまま同点で試合は終了し、日本は粘りの戦いで勝ち点1を奪い取った。

総括

フットサルにおいてセーフティーリードとは言えない3点差で守りに入ったポルトガルの戦術に疑問を感じた。前半のように攻め続けていれば同点に追いつかれる可能性は低かったように思える。逆に追い詰められた日本は開き直ってパワープレーに出るしかなく、両者の戦術のミスマッチが劇的な同点ゴールを生み出したと言える。

日本は次のリビア戦に勝利すれば、勝ち点4で決勝トーナメント進出への望みが開ける。運動量の多い日本は後半戦にペースダウンした相手に逆襲をかける傾向が見られる。前半を粘って最少失点に抑え、後半勝負という日本の形が出せれば勝利の光が見えるだろう。

関連リンク

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