大切だけど面倒な災害備蓄品の管理。
以前「防災ログ」(iOS対応)というアプリを紹介しました。
「防災ログ」は特に下記の点に不満が残りました。
1. 商品登録に時間がかかる
2. 在庫数が登録できない
3. アンドロイド機種に対応していない
特に1と2は在庫管理にあたって大きな問題です。この問題をクリアできるスマートフォンアプリがないかと色々探していたところ、食品管理アプリ「リミッター」を見つけました。
リミッターの特徴
あくまで食品管理アプリです。しかしアップルストアでのアプリ説明欄に以下の説明書きがあったので試しに使ってみることにしました。
Limiter(リミッター)は色んなシーンで活躍します。震災前に購入をした防災グッズ、知らずうちに賞味期限が切れてしまった!そこでこのアプリ、簡単バーコードスキャンで賞味期限切れを未然に防ぐことができます。防災の日の前に家の押入れをチェックして見ませんか?
「リミッター」の主な機能(これは使えそう!と思ったもの★)
・バーコードをスキャンして簡単商品登録★
・賞味期限日に通知
・冷蔵庫や震災用などに分類
・カメラ撮影機能
・サイムネイル表示機能
・オリジナルバーコード機能★
・メモ機能
・数量の管理★
・バーコード連続読み取り機能★
・CSV出力★
商品の登録
「防災ログ」でネックとなった商品の登録。「リミッター」の売りはバーコードスキャン機能のようです。それでは登録してみましょう!
※アイコンの説明(左上から)
歯車・・・・・・・・・アプリの設定全般
カート・・・・・・・・課金による制限解除、機能追加
すべて・・・・・・・・カテゴリーの追加、選択
虫眼鏡・・・・・・・・商品の検索
+・・・・・・・・・・商品の追加
バーコード(小)・・・オリジナル商品バーコード表示
書類・・・・・・・・・My Page
バーコード(大)・・・バーコード撮影
まずは、「すべて」をタップします。
いきなり機能制限にひっかかりましたが、防災備蓄品管理に使うだけなら8つで十分足ります。
次にバーコード(大)をタップ。
バーコード読み取り画面(左上)が表示されるので、中央下のバーコードと商品バーコードを重ねるようにします。よくあるQRコードの読み取りと全く同じ感じで簡単に読み取りが完了しました。
次にアイテム登録画面(中央上)が表示されます。なんと、画像と商品名はバーコードから自動的に登録されていました!これは楽ちん!画像も自動登録されたのは期待以上でした。
写真は自分で撮影もできますが、取り直しも簡単です。また登録中に動作が重くなることもありませんでした。「防災ログ」の商品登録の労力を10とすると、「リミッター」は3くらいでしょうか。
「防災ログ」の登録画面(右上)と比較してみると、「リミッター」は商品登録にあたり下記の工夫がされています。
・履歴を呼び出す
入力履歴から商品を探すことができます。
・数量登録
在庫数を管理できます。
・通知設定
期限のプッシュ通知のタイミングを設定できます。
・メモ欄
買ったお店を自動登録できます。
・楽天で補充する
楽天で同じ商品を探してくれます。
「リミッター」の商品登録のデメリットもゼロではありません。
・賞味期限なしが選択肢にないため、賞味期限がない防災備品にも期限を登録するしかない
・バーコード情報が見つからない場合がある※(食品でないものも登録したせいか、10品登録して5品)
・そもそもバーコードがない備品もある(この場合、+アイコンから手動登録)
・無料だと制限が多い(480円で全制限の解除が可能)
それでもデメリットを大きく上回るメリットが「リミッター」にはあります。
※ バーコードデータ情報更新履歴(2017年)
・2017/01/04 増量
・2017/01/14 セブンプレミアムなど増量
・2017/01/15 西友の商品追加
・2017/01/19 ドンキホーテのPB商品追加
・2017/01/21 ファミリーマートのPB商品追加
・2017/02/04 トップバリューのPB商品増量
・2017/02/11 セブンプレミアムのPB商品増量
・2017/02/26 大幅増量
・2017/03/02 大幅増量
・2017/05/27 トップバリューなど大幅増量
その他の特徴
「リミッター」を使用してみて商品登録時以外にメリット、デメリットを感じたところも紹介します。
【メリット】
・アプリの更新が頻繁になされる
・作者への問い合わせページに「迅速に対応します」と記載あり。好感が持てる。
・非常食のレシピ検索が一応可能
・登録商品のCSV出力が可能(無料だと1回しか使えません…。「防災ログ」のクラウド共有には劣ります)
【デメリット】
・アイコンにバッジ表示がされない(通知機能があるので、さほど問題ないが)
・他のスマホやPC間での共有が難しい
「リミッター」と「防災ログ」を比較
両者のアプリを比較(独断と偏見の5段階評価)。
◎【動作の快適さ】
(勝)リミッター ★★★★★
(負)防災ログ ★★
動作の快適さは圧倒的にリミッターに軍配。防災ログは商品登録時にかなり重くなります。
◎【商品の登録のしやすさ】
(勝)リミッター ★★★★
(負)防災ログ ★★
バーコード機能、賞味期限および購入店舗の自動登録機能がある分、リミッターに軍配が上がりました。
◎【運用のしやすさ】
(勝)リミッター ★★★★
(負)防災ログ ★★★
在庫管理のし易さではリミッターですが、通知機能は若干防災ログが優れています。
◎【共有機能】
(負)リミッター ★★
(勝)防災ログ ★★★★
防災ログのクラウド機能に軍配。PC→スマホへバックアップが出来れば言うことなし!
◎【機能制限】
(負)リミッター ★★
(勝)防災ログ ★★★★
防災ログの制限は広告表示のみですが、リミッターは細かい制限が色々あります。
◎【将来性】
(勝)リミッター ★★★★
(負)防災ログ ★★
オリジナルバーコード機能とアプリ更新頻度でリミッターに軍配。
◎【総合評価】
(勝)リミッター ★★★★
(負)防災ログ ★★★
食品管理アプリでありながらリミッターの多機能さ、発想力、完成度がいずれも高く、ユーザー目線で開発されている点が防災ログより高評価となりました。
「リミッター」の凄いところ
リミッターを一通り使い終えてみて、「このアプリ、凄いな」と思いました。
何が凄いかと言うと、「オリジナルバーコード機能の共有」という発想。ユーザーが増えれば増えるほどバーコード情報が増え続け、かってに成長を続けるアプリ。アップルストアのスクリーンショットには、おかげさまで10万ダウンロードとの表示があります。
10万人のオリジナルバーコード情報。1ダウンロードにつき仮に10件登録していれば100万件です。バーコード情報を購入する場合の価格は分かりませんが、この情報にはかなりの価値があるのではと感じます。「リミッター」ユーザーを増やす効果だけでなく、この情報を他のサービスに再利用することもできます。
これからも災害備蓄品を効率的に管理できるアプリを紹介するとともに、アプリの独創的で面白い機能も紹介していこうと思います。
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