大島行きフェリーから見た気仙沼港

iRyota25

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汽笛を鳴らして船が出る。静かに埠頭を離れたフェリーはホテルや観光施設に並行して大島へ向かう。初秋の日差しがまぶしい。係留されている船が白く輝く。

出航してからしばらくは、気仙沼のみなとまつりで海上のねぶたとも言うべき「海上うんずら」が運行するのと同じようなコースをたどる。みなとまつりの当日には人が溢れ返る沿岸道路には、いまは工事車両がずらりと並ぶ。

岸壁沿いにシルトフェンスが浮かんでいる。おそらく工事現場からはどうしても泥水が海に流れ出してしまうということなのだろう。その時はただ漠然とフェンスが浮かべられているなあと思っただけだったのだが…

出航から5分もすれば魚市場の岸壁が近づいてくる。ふだんに比べて船の数が少ないように見えるのは、岸壁で工事が進められているからなのか、あるいは漁船の多くが出航しているからなのか。(写真にして見て気づいたのだが、この辺りもまだ海が茶色く濁っている)

マグロを水揚げしていた船がまだ接岸中だった。今日のマグロは大漁だったのだろうか。

【海と生きる】気仙沼漁港マグロ水揚げ
 【海と生きる】気仙沼漁港マグロ水揚げ
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水揚げ用の岸壁が長く続くその先に、こんな看板があった。

これぞ海からこそ見ることのできる光景だと少し興奮。広い海で獲れた魚を下ろしてもらえるからこそ漁港の繁栄がある。「入港ありがとうございます」という言葉は、海と生きる気仙沼の人たちの率直な気持ちの表れに違いない。

岬の先端に近づくと、気仙沼合同庁舎の建物が見えて来た。海から眺めても防潮堤が高い。左には新築された漁協のビルも見える。堤防で仕切られた内側に人間の活動の場が広がっていくのが分かる。

海からは、防潮堤が人々の生きる場所を守る砦のように見える。

岬の先端近くでは三陸沿岸道の橋の工事が進められている。三陸沿岸道は陸前高田から唐桑半島の付け根を横切り、海を越えて気仙沼の港湾部につながるとのこと。これまでの道とは違うルートで町と町が結ばれることになる。

工事は海の対岸でも進められている。(ここまで来てようやく海の色が変わった)

以下は大島からの帰りのフェリーから撮影。

気仙沼といえばカキなどの養殖が有名だが、気仙沼の埠頭からしばらくの間、養殖イカダの姿を見ることはなかった。ところが気仙沼の湾の外側に出るといきなり大量の養殖イカダ。

高い防潮堤が巡らされた海岸から沖合の海。場所は煙雲館がある松岩あたりか。

さらに湾内に入っていくと、気仙沼の町がこんな封に見えてくる。立ち並ぶビル群は水産関係の建物や災害公営住宅だろうか。真新しくて白っぽい建物が、まるで海上に浮かぶ城砦都市のように見える。

外海に面した海岸線には高い防潮堤。そして湾の奥の静かな海にはたくさんの大型漁船が抱かれる。これが新しい気仙沼の光景。海と生きる気仙沼の姿。

養殖イカダも並ぶキレイな青い海から湾に入っていって気づかされた。

湾奥の海の色は明らかに濁って淀んでいる。そういえば、出航当初シルトフェンスが張られていたのを思い出した。初秋の日差しを浴びる海も茶色かった。でもそれは、気仙沼の沿岸部で盛んに工事が行われているからに相違ない。

海の恵みを受けるとともに、海の脅威から人々を守る。その挑戦が終わり、湾奥の海の色が蘇ったとき、気仙沼は「震災後」という時代から一歩前に進めるのかもしれない。

陸から見た気仙沼港
 陸から見た気仙沼港
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