2月16日に排水路から採取した分析結果のうち、B排水路ふれあい交差点近傍(B-0-1)の分析結果が、過去の変動範囲内であるものの、前回値(2月11日採取)と比較して上昇していることを確認。
<セシウム-134>
2月11日採取 検出限界値未満(検出限界値:7.2 Bq/L)
2月16日採取 51 Bq/L
<セシウム-137>
2月11日採取 9.3 Bq/L(検出限界値:12 Bq/L)
2月16日採取 220 Bq/L
<全ベータ>
2月11日採取 検出限界値未満(検出限界値:12 Bq/L)
2月16日採取 250 Bq/L
なお、上記以外の分析結果に有意な変動がないこと、また、B排水路ふれあい交差点近傍(B-0-1)の下流側に設置されている構内側溝排水放射線モニタの値に有意な変動がないことから、周辺への影響はないものと考える。今回の分析結果上昇の原因は、分析のため採取した試料に、採取箇所周辺の土砂等に含まれる放射性物質が混入した可能性が考えられる。今後も監視を継続していく。
その他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
【注目点】「B排水路ふれあい交差点」は原発構内の高台にある。周辺には多核種除去設備や高濃度汚染水が貯えられているタンクが存在するものの、協力会社の休憩施設などもあり、さらに敷地境界からも近い。この場所から高いレベルの放射能が検出された点は重要だ。
これまでの最高値と比較してみる
<セシウム-134>
2月16日採取 51 Bq/L
過去最高値 110Bq/L(2014.05.01)
<セシウム-137>
2月16日採取 220 Bq/L
過去最高値 280Bq/L(2014.05.01)
<全ベータ>
2月16日採取 250 Bq/L
過去最高値 380Bq/L(2014.09.02)
※ 注目すべきは半減期が約2年のセシウム-134。過去最高値がほぼ2年前で、16日のサンプルの分析結果がほぼ半分ということは、約2年を経て同じ汚染源からの流出があったという可能性も考えられる。「過去の変動範囲内であるものの」とか「採取箇所周辺の土砂等に含まれる放射性物質が混入した可能性が考えられる」などと推定ベースのことは言わずに、汚染源をしっかり突き止めて対策を講じてほしい。
◆H4エリア
その他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 2/8 2/9 2/10 2/11 2/12 2/13 2/14 2/15
E-1 8,900 8,100 8,000 7,100 8,200 7,400 ※ 9,700
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0
※ 悪天候により採取中止
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 2/8 2/9 2/10 2/11 2/12 2/13 2/14 2/15
G-1 120 150 150 130 160 150 ※ 120
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 2/8 2/9 2/10 2/11 2/12 2/13 2/14 2/15
G-2 260 270 170 250 280 260 ※ 230
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 2/8 2/9 2/10 2/11 2/12 2/13 2/14 2/15
G-3 550 600 560 560 670 540 ※ 570
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.5 0.0
※ 悪天候により採取中止
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-14で全ベータが過去最高値
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
<過去最高値>地下水観測孔No.1-14
全ベータ:58,000Bq/L(2016.02.16)
これまでの最高値:57,000Bq/L(2016.01.29)
地下貯水槽
◎日報に新規事項の記載なし
1~3号機放水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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