7月22日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1号機
新規事項なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
2号機 ~タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送を再開(移送先は高温焼却炉建屋)
1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年7月22日午前6時22分~)
※ タービン建屋地下滞留水の移送は稼働中
3~6号機
新規事項なし
◆3号機
1号機の冒頭3項目に加え、
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
(6月30日には、6月29日午後1時46分SFP代替冷却系を起動と報告されている。また本日7月21日には、ポンプ交換のために一時停止した後再起動とある)
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備停止中
地下水バイパス ~揚水井No.4の試料採取を中止
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。
※地下水バイパス揚水井No.4については、ポンプ点検のため、試料採取を中止。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
7月21日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、堰床部に溜まっている雨水の影響により、一部実施出来ない箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
H4エリア <全ベータ>E-1は低下傾向、E-9は上昇傾向
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
<H4エリア周辺地下水 E-1/E-9の全ベータ濃度>
採取日 7/12 7/13 7/14 7/15 7/16 7/17 7/18 7/19 7/20
E-1 2,000 2,100 2,100 2,200 悪 36,000 31,000 27,000 23,000
E-9 ー 3,500 ー 5,100 ー 6,500 ー ー 14,000
※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)(悪は悪天候のためり採取中止)
H6エリア <トリチウム>G-2が上昇傾向
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
<H6エリア周辺地下水 G-2のトリチウム濃度>
採取日 7/12 7/13 7/14 7/15 7/16 7/17 7/18 7/19 7/20
G-2 200 210 300 220 悪 890 600 480 920
※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)(悪は悪天候のためり採取中止)
1~4号機タービン建屋東側 港湾中央の海水でセシウム134が過去最高値
新規事項なし
<過去最高値>福島第一港湾中央(海水)
セシウム134:8.0Bq/L(2015年7月21日)
これまでの最高値:7.7Bq/L(2015年5月20日)
※セシウム134以外も、海水としては考えられないほど高い。自然界ではありえないほど汚染された水が、海につながる港湾内に存在することをしっかり認識したい。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
地下貯水槽分析結果は、2015年7月18日(採取日:7月17日)以後、データが発表されていない。
1~3号機放水路
新規事項なし
K排水路の状況
新規事項なし
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: