石原大臣の「最後は金目でしょ」をドレミにしてみたら

iRyota25

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♪ソ・ファ・ミ・レ・ド・ミ・ソ・シ・ミ

石原環境相、中間貯蔵施設建設めぐり「最後は金目でしょ」(14/06/17)

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FNNnewsCHさんの投稿
Published on Jun 16, 2014
石原環境相は16日、福島第1原発事故で汚染された土壌などを保管する中間貯蔵施設の建設をめぐり、記者団に対し、「最後は金目でしょ」と述べた。

石原伸晃環境大臣が、中間貯蔵施設の住民説明会について菅官房長官に報告した帰りに記者団に漏らした「最後は金目でしょ」との一言が大きな波紋を呼んでいる。

住民説明会では、土地に対する補償額や交付金などについて国が具体的な説明をせず、「検討」という言葉を繰り返したことに対して住民は反発。政府との距離は縮まらなかったという。それもそうだろう。合意してからでないと土地を買い上げる金額は提示できないなどという説明に、どう納得しろというのか。

そんな住民説明会について、内閣ナンバーツーの菅氏に報告した帰り道での言葉だ。

後に石原氏自身が釈明したように「最後は用地の補償額や、生活再建策、地域振興策の金額を示すことが重要な課題になる」という政策的日程を2文字に凝縮した「金目」だったのか、「ゴネていても結局金が欲しいんだろう」と毒づいたのか。

真意のほどは誰にも分からない。すべては石原氏の腹の中。もしかしたら大臣自身、どんなつもりで言ったのか覚えていないかもしれない。(そういう発言もあったようだ。それこそとんでもないと思うのだが)

声を聞けば、何を思っていたのか伝わってくる

文字の言葉として「最後は金目でしょ」と読んだり聞いたりしても、何を思っての発言かまでは分からないかもしれない。しかし肉声を聞けば、言葉の抑揚やニュアンスから真意はすっと入ってくる。

YouTubeでニュース動画を検索すると、いくつかが削除されていた。いやな感じだ。

それでも冒頭にリンクを貼ったFNNニュースチャンネルでは、おそらく記者のボイスレコーダーに録音されたと思われる石原大臣の肉声が紹介されていた。

官房長官が「今後の日程どうなんですか」というから「こんな感じですよ」と。
最後は金目でしょ。

石原環境相、中間貯蔵施設建設めぐり「最後は金目でしょ」(14/06/17) - YouTube

前後がカットされているが、「金目でしょ」の語尾のあたりの感じ、ああそういうことかとストレートに伝わってくる。言葉というのは恐ろしい。

でも、この動画もいつ削除されるか分からないので、問題の発言をドレミに置き換えてみた。かなりの早口なんですべて16分音符で休符なし。

♪ソ・ファ・ミ・レ・ド・ミ・ソ・シ・ミ
 さ・い・ご・は・か・ね・め・で・しょ

(だいたいこんな感じかな。これで動画が削除されても少しはニュアンスが伝わるかもしれない。)もちろん、このような印象をもってエビデンスとすることはできないが、声のトーンや抑揚は、テキスト以外のたくさんのことを物語る。

お金じゃないのです

原発被害を受けた人たちと話をしていると、「事故の前に戻してくれ。それだけなんだよ」という言葉を多くの、いやほとんどの人から何度も何度も耳にする。「事故の前に戻してくれるなら補償なんかいらないよ」と言う。お金ではないのだ。でも事故前の世界に戻すことなど誰にもできないことは分かっている。だったらせめて誠意をもって対応してほしい。それだけなんだと思う。

国は事故を起こした東京電力と同じく、原発事故の加害者側の立場である。何と言っても原子力は国策だったのだから。それなのに、住民説明会では「検討中」という言葉を繰り返す。建設に同意した上でなければ土地の買い取り価格を提示できないなどと言ってのける。その姿勢が問題なのだということにどうして気づかないのだろう。

福島の友人のたくさんの人が言っている。「国会を福島に持ってくればいい」と。ほんとうにそうすることが、原発事故被害の事後のケアをもっとも効果的なものにする唯一の手段なのかもしれない。

政治の罪は、限りなく重たい。

文●井上良太

最終更新:

コメント(2

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  • O

    onagawa986

    頭で奏でてしまいました…
    耳触りよろしくないトーンで…
    誠意をもって対応できないのは福島の方々の心に寄り添ってないから!

    • I

      iRyota25

      石原さんの喋り方って単調な早口かと思ったら、意外やオクターブ以上の音階付きでした。語尾の音が耳に障りますね。