2014年5月27日 今日の東電プレスリリース

iRyota25

公開:

0 なるほど
1,499 VIEW
0 コメント

地下水バイパス、第二回目の海洋排出が行われたその日に、揚水井No.12では過去最高の1,700Bq/L。薄めて流せばいいという公式には何も決まっていないことが、前倒しで行われている現実

5月27日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日
www.tepco.co.jp  
今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

地下水バイパス、2回目の排水

1~4号機原子炉建屋等への地下水流入抑制対策として設置した地下水バイパス設備について、5月19日に一時貯留タンクグループ3-1から採取した水の水質確認を行っていたが、5月26日、当社および第三者機関による分析結果において、運用目標値を満足していたことから、地下水バイパス揚水井から一時貯留タンクに汲み上げていた地下水について、(ここまで既出)

5月27日午前10時、海洋への排水を開始。同日午後0時38分、排水を終了。排水終了後、漏えい等の異常がないことを確認。なお、排水量は641m3。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

B北エリアで作業員が転倒し、救急車を要請

※5月27日午前10時33分頃、B北エリアにおいて、協力企業作業員が汚染水タンク雨水抑制対策工事の作業中に転倒し左膝を負傷。入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受けたところ、緊急搬送の必要があると判断。同日午前11時24分、救急車を要請。なお、当該作業員に放射性物質の付着はない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

地下水バイパス揚水井で過去最高の1,700Bq/Lを記録

 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果|東京電力 平成26年5月27日
www.tepco.co.jp  

これまで最高で1,600Bq/Lだった地下水バイパス揚水井No.12で5月26日採取分のサンプルの検査結果が過去最高の1,700Bq/Lを記録した。なお、当日海洋に放出された一次タンク貯留水の濃度は、他の揚水井からくみ上げられた地下水と混ぜられているため150Bq/L程度だった。

混ぜて薄めて放出すればいい、という公式な是非判定が行われていないことが、実質的に行われていると言わざるを得ないのが地下水バイパスの現状だ。

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月19日午前10時6分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
<最新の作業実績>
5月17日午前11時7分起動(起動後の温度:24.4℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス揚水井の状況

第2回の海洋排水が行われた当時も、記載に新規事項はなし

※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

焼却工作建屋の滞留水はプロセス主建屋に移送中。

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月26日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

1~4号機タービン建屋東側の状況

新規事項なし

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月27日
www.tepco.co.jp  

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月27日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン