2014年5月4日 今日の東電プレスリリース

iRyota25

公開:

0 なるほど
1,461 VIEW
0 コメント

H6エリアの地下水観測孔G-2で、1日にしてトリチウム濃度が検出限界以下から10倍に上昇

5月4日(日曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日
www.tepco.co.jp  
 東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
www.tepco.co.jp  

「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」の一覧ページ。過去の「日報」との比較に役立ちます。

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆1号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年5月1日午前10時10分~)

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月24日午前10時34分~)

※使用済燃料プール循環冷却系については、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止予定(停止時間は最長で129時間、毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転予定)。また、水温は運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った45℃を超えることがないよう、同冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。
 <最新の作業実績>4月30日午後2時6分起動(起動後の温度:23.3℃)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果

<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについては、常設水位計による監視において、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では1.4㎝の上昇、工作建屋では0.1㎝の上昇。引き続き監視を継続。 5月4日午後2時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ19.0cm(4月14日移送停止後と比較し、1.4cm増)
・工作建屋:深さ 5.1cm(4月14日移送停止後と比較し、0.1cm増)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
5月3日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日

◆H6エリア

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
地下水観測孔G-2において、5月2日に採取した地下水のトリチウムの分析結果は、1,200Bq/Lであり、前回値(5月1日採取:検出限界値未満(検出限界値110Bq/L))と比較して10倍程度上昇している。今後も監視を継続していく。

<地下水観測孔:G-2>
 ・5月2日採取分(今回):トリチウム 1,200 Bq/L
              全ベータ   46 Bq/L
 ・5月1日採取分(前回):トリチウム 検出限界値未満(検出限界値110 Bq/L)
              全ベータ   130 Bq/L
 (参考)告示濃度限度  :トリチウム 60,000 Bq/L

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日

トリチウムが10倍という点が要注意だと思う。セシウムなどの上昇であれば、雨によって流れ込んだという説明も可能だが、水の形のトリチウム上昇を説明するのは困難。

1~4号機タービン建屋東側の状況

新規事項なし

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

地下貯水槽の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日

 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年5月4日
www.tepco.co.jp  

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年5月4日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太

 今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

最終更新:

コメント(0

あなたもコメントしてみませんか?

すでにアカウントをお持ちの方はログイン