復興・再生・新生「2013年のことば」鈴木豊さん

iRyota25

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一日も早く復旧・復興を進めたい。堤防工事のこともあるから、来年は積極的に行きたい。

1月からの復興に向けての話し合いでも、地域の人たちの話が見えるように行政との間で調整役をつとめます。

津波被害を受けた星廼宮神社(ほしのみやじんじゃ)も、

町の区割りが決まらないと再建できないんです。来年は伊勢神宮の遷宮の年にもあたりますから、ぜひとも進展させたいですね。

やることはたくさんありますが、これからも夫婦で、

これまで通り防犯と防災と復興を基本に地域の人たちのために頑張ります。

 鈴木豊さん(福島県いわき市久之浜)北町町内会長

「意外と走れるもんなんですよ」。大津波の当日、鈴木さんはご近所の人々の避難確認で逃げ遅れ、津波に追い詰められ、水の中を車で走ることになった。水に浮かんだ直後はアクセルを踏んでもクルクル回ってコントロールできなかったが、エンジンで重たい前の方が沈んでいくうちにハンドルが効くようになったのだという。でもそれはわずか数メートル程度のこと。けっきょく鈴木さんは逃げ遅れた人とほぼ一晩、運よく倒壊しなかった建物の中で過ごすことになったのだとか。そんな危機一髪の経験をされながら、鈴木さんは震災後ますます町のために動き回るようになる。毎日決まった時間に仲間と防犯・防災を呼びかけるパトロールに回った。町の人たちの中には行政からの要請で仕事をしていると思っていた人もいたらしいがボランティアだった。若者たちが中心となってスタートした「北いわき再生発展プロジェクトチーム」にも、顧問として加わった。イベントがあれば積極的に関わって、人と人をつなぐことに力を注いだ。その姿勢は今も変わらない。変わらないどころかさらにパワーアップしているように感じる。

「もらった命だから」と鈴木さんは言う。80歳を超えた人たちと若い人たちが協力して、「少しでも良い方向へ」と本気で汗を流している町。たいへんな被害を受けた久之浜が、それでも魅力を放っている理由の大きなものに、鈴木さんたちの存在がある。

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●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)

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