地震や津波などの自然災害は人間の力で防ぐことはできません。また地震を予知することもできません。しかし、自然災害が発生した時に、どうやって身を守るのかを、事前に考え準備しておくことで、被害を食い止めることは不可能ではないはずです。
考えられる危険
・売場の棚からのビン類などの落下で負傷する
・照明、空調ダクトや天井パネルなどが落下してけがをする。おしつぶされる
・限られた避難経路に人が殺到し、将棋倒しになる。圧死のおそれもある
・トイレなどの狭い空間に閉じ込められる
・停電で暗くなりパニック状態になる
・鉄骨製の立体駐車場が倒壊する。スロープ部分が外れて下の階に落下する
・エレベーターに閉じ込められる
地震発生を伝えるニュースで、棚から落下して割れたガラス瓶の映像が流されることがよくありますが、激しい地震では什器(棚)ごと転倒してくる場合があります。また、照明や天井パネルが上から落ちてくることもあります。荷物がたくさん詰まったカートが激しい勢いでぶつかってくる場合もあります。スーパーやデパートの売り場で地震に襲われた時には、上や横から飛んでくる危険物や重量物から身を守ることが大切です。
また、ふだんは明るい売り場も停電すると真っ暗になることも考えられます。LEDなどの小型の懐中電灯を持ち歩くようにするか、なければ携帯電話をライト代わりにして、より安全な場所へ逃げてください。
東日本大震災では、屋外の立体駐車場の倒壊や部分倒壊が数多く発生しました。駐車場の車の中にいる際に激しい揺れに襲われたらどうするか。駐車場のスロープ部分が外れたらどうなるか。行きつけのお店であれば、どんな時にどう行動するか、考えておく必要があります。家族や友人といっしょに、起こるかもしれない危険をピックアップしてみるのも、避難方法をシミュレーションする上で役立ちます。
地震の揺れから生き延びるポイント
・落ち着いて避難する。スタッフの誘導などがあれば、それに従う
・まわりに注意して、冷静に声を掛け合って避難する
・ペンライトなど小型の懐中電灯があれば役立つ。なければ携帯電話をライトにする
「揺れた時には、まず自分の身を安全に守りましょう」と言われます。具体的には丈夫なテーブルなどの下にもぐりこみ、頭部を座布団などでガードすることが勧められています。