いよいよ、ロンドンオリンピックの開催日が近づいてきましたね。夏季オリンピックとしては第30回目となる記念の大会です。各国の代表選手がどのような活躍を見せるのか、想像するだけでも楽しいですね！今大会で注目度の高い選手を紹介するこの企画。今回は日本女子サッカー五輪代表、川澄奈穂美選手をクローズアップしてみたいと思います。

【川澄 奈穂美】かわすみ・なほみ

生年月日：1985年9月23日（27歳）
出身地： 神奈川県大和市
身長：157cm

在籍チーム：INAC神戸レオネッサ
ポジション：FW、MF
利き足：右足

『なでしこジャパン』には様々なタイプのフォワードが揃っており、どの選手を選んでもそれなりの結果を出せる力があります。しかし、フォワードにとって最も大切な役割は点を取ること。ストライカーとしての能力を比べれば、川澄選手が頭一つ抜けていると言えるでしょう。

ドイツワールドカップでは、ベンチスタートだった川澄選手。しかし、フォワード陣の得点力不足からスウェーデン戦にスタメン抜擢。いきなり2得点を叩き出すと、そのままレギュラーに定着。大舞台での決定力の高さを見せつけました。

その後、2011年のなでしこリーグでは12得点で得点王に輝くなど、クラブチームでもストライカーとしての才能を開花させました。高い得点能力の秘密は、シュート精度の高さにあります。決定的なチャンスで、ゴール枠を確実に捉えるシュート技術を備えているのです。強いシュートを打つタイプではありませんが、ディフェンスとキーパーのタイミングを外す技術に長けており、ペナルティエリア内で激しいプレッシャーを受けても、冷静にゴールネットを揺らします。

川澄選手を語る上で忘れてはいけないのが走力の高さ。代表合宿で行われた体力測定では、持久走と短距離走でトップの数値を計測するなど、身体能力の高さは抜群です。90分間走り続ける無尽蔵のスタミナと、ディフェンスラインの裏に飛び出す抜群のスピードを持っています。ボールを持っていないときの動きもよく、ゴール前のポジショニングにも長けています。味方の決定的なパスに素早く反応し、こぼれ球も見逃さずゴールに押し込みます。

フォワードで結果を残している川澄選手ですが、代表ではトップ下やサイドアタッカーとしても頻繁に出場しており、攻撃のユーティリティー性に優れています。スピードを生かした鋭いドリブル突破。広い視野から生み出されるスルーパスとコンビネーションプレー。どのポジションでも高いレベルでプレーできるのが強みです。非常に戦術眼の高いプレーヤーだと言えるでしょう。

ロンドンオリンピックでも、エースとして得点を量産して欲しい川澄選手。予選リーグではカナダやスウェーデンなど、大柄なプレーヤーと対戦することになります。テクニックとスピードを生かしたコンビネーションプレーで、相手ディフェンダーを振り回して欲しいですね。大舞台でのメンタル強さを武器に、ゴールネットを何度も揺らして欲しいです！