3月22日（火曜日）に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。

※ 情報を追加して更新します

サブドレン・地下水ドレンでは汲み上げた地下水から放射能を低減する処理を行った上で海洋に排水しているが、汚染度の高い地下水はタービン建屋地下に移送されて、高濃度滞留水と同様の処理に回される。3月10日から16日までの1週間に約1,260トンの地下水が汚染水としてタービン建屋に移送されたことになる。

タービン建屋に移送された汚染地下水は、建屋地下滞留水と同様にセシウム除去設備、多核種除去設備等で処理された上、タンクで保管されるので、事故原発構内で保管されるタンク水が増加する。事故原発構内に設置されている大型タンクの容量は約1,000トンなので、1週間でタンク1基分以上の汚染水が増えた計算だ。

◎日報に新規事項の記載なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク（ＣＳＴ）を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・１号機ディーゼル発電機（Ｂ）室、１号機所内ボイラー室の滞留水を１号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・１号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設（高温焼却炉建屋）へ高濃度滞留水を移送中

◆2号機
・復水貯蔵タンク（ＣＳＴ）を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、２号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・２号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

◆3号機
・復水貯蔵タンク（ＣＳＴ）を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、３号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・ＦＳＴＲ建屋から３号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・３号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了

◆5号機
・冷温停止中（燃料は全て使用済燃料プールに保管中）
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中（燃料は全て使用済燃料プールに保管中）
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◎日報に新規事項の記載なし

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設（高温焼却炉建屋）へ適宜移送を実施

その他の項目に新規事項の記載なし

・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置（サリー）停止中
・多核種除去設備（ＡＬＰＳ）停止中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中

◎日報に新規事項の記載なし

◆最新のパトロール

◆H4エリア

◎日報に新規事項の記載なし

○H4エリア周辺地下水E-1＜全ベータ＞
3月20日採取分： 6,200Bq/L
3月19日採取分： 8,400Bq/L
3月18日採取分：11,000Bq/L
3月17日採取分：10,000Bq/L
3月16日採取分：14,000Bq/L
3月15日採取分： 9,900Bq/L
3月14日採取分： 8,800Bq/L
3月13日採取分： 8,400Bq/L
これまでの最高値：710,000Bq/L（2013.11.10）

◆H6エリア

◎日報に新規事項の記載なし

◎日報に新規事項の記載なし