3月18日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
雑固体廃棄物焼却設備を稼働
※雑固体廃棄物焼却設備については、焼却試験などを行い、機能および性能を確認できたことから、3月18日午前9時29分に当該設備の焼却運転を開始。なお、運転状態について異常のないことを確認。
タービン建屋東側地下水及び海水の地下水濃度と濃度推移(3月18日)
1~2号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
3号機 格納容器ガス管理システム配管の鋼管化作業を終了し3月17日午後3時4分、設備を再起動
※3号機原子炉格納容器ガス管理システムについては、3月17日午前9時30分より特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子炉施設の保安」第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し、フレキシブルチューブおよび樹脂製ホースの鋼管化作業を開始。(既出)
3月17日作業が終了したことから午後3時4分に当該設備を起動。その後、当該設備の動作確認において異常がないこと、および短半減期核種の指示値に有意な変動がないことから、午後6時39分に実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)の適用を解除。なお、当該設備の停止期間における関連監視パラメータについて異常は確認されていない。
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
4~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置停止中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備停止中
・高性能多核種除去設備停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクEから海洋排水を実施。排出量は825トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクEの分析結果[採取日3月10日]について、運用目標値を満足していることを確認。3月17日午前10時2分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時15分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、午後3時42分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は825m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクFから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクFの分析結果[採取日3月12日]について、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
3月18日午前10時2分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時9分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日3月13日]について、運用目標値を満足していることを確認。
※ 一時貯水タンクは浄化後のサブドレン・地下水ドレン水を海洋排出前に一時貯水するもので「サンプルタンク」とも呼ばれる。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(3月11日採取分)
※ 集水タンクはサブドレン・地下水ドレンから汲み上げた水を浄化施設に送る前に貯えておくタンクのこと。
地下水バイパス
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
3月17日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
南放水口・排水路 原発構内の高台、タンクエリアへ排水路が流入する「B排水路ふれあい交差点近傍」は水がなくサンプル採取できず
H4エリア 周辺地下水E-1の全ベータが14,000Bq/L
◎日報に新規事項の記載なし
○H4エリア周辺地下水E-1<全ベータ>
3月16日採取分:14,000Bq/L
3月15日採取分: 9,900Bq/L
3月14日採取分: 8,800Bq/L
3月13日採取分: 8,400Bq/L
これまでの最高値:710,000Bq/L(2013.11.10)
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
1~4号機タービン建屋東側
◎日報に新規事項の記載なし
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
1~3号機放水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
【重要】K排水路 周辺作業の影響で数値が大きく上昇
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して若干上昇しているが、過去の変動範囲内であることを確認。
【注目】発表された資料では、「周辺作業の影響により一時的に排水路内の土砂が舞い上ったものと考えられる」と数値上昇の理由を説明している。「過去の変動範囲内であること」よりも、作業によって排水の放射能濃度が変動することの方が極めて重大だと思うのだが。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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