3月17日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~2号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
3号機 格納容器ガス管理システム配管の鋼管化作業を3月17日午前9時30分に開始
※3号機原子炉格納容器ガス管理システムについては、3月17日午前9時30分より特定原子力施設に係る実施計画「III特定原子炉施設の保安」第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し、フレキシブルチューブおよび樹脂製ホースの鋼管化作業を開始。
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム停止中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
4~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール
◎日報に新規事項の記載なし
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施
水処理設備および貯蔵設備 第二セシウム吸着装置(サリー)「運転中」
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
前日までと同様に「運転中」ながら、新規事項を示す下線付きで掲載された
その他の項目に新規事項の記載なし
・セシウム吸着装置停止中
・RO淡水化装置停止中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備停止中
・高性能多核種除去設備停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクEから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクEの分析結果[採取日3月10日]について、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
3月17日午前10時2分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時15分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクFからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクFの分析結果[採取日3月12日]について、運用目標値を満足していることを確認。
※ 一時貯水タンクは浄化後のサブドレン・地下水ドレン水を海洋排出前に一時貯水するもので「サンプルタンク」とも呼ばれる。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(3月9日採取分)
※ 集水タンクはサブドレン・地下水ドレンから汲み上げた水を浄化施設に送る前に貯えておくタンクのこと。
地下水バイパス
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
3月16日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
構内側溝排水放射線モニタ近傍の分析結果が低下
<最新のサンプリング実績>
3月15日に排水路から採取した分析結果のうち、構内側溝排水放射線モニタ近傍の分析結果が、前回値(3月14日採取)と比較して上昇していたが、3月16日採取した分析結果において、通常の変動範囲内に低下していることを確認。
<セシウム-134>
3月15日採取 14 Bq/L
3月16日採取 検出限界値未満(検出限界値:2.2 Bq/L)
<セシウム-137>
3月15日採取 66 Bq/L
3月16日採取 検出限界値未満(検出限界値:3.4 Bq/L)
<全ベータ>
3月15日採取 170 Bq/L
3月16日採取 検出限界値未満(検出限界値:4.6 Bq/L)
なお、上記の近傍に設置されている構内側溝排水放射線モニタの指示値に有意な変動がないこと、および港湾内の分析結果に有意な変動がないことを確認。今後も監視を継続していく。
【注目】数値は低下したものの、急激な上昇の原因、また低下の理由は不明
◆H4エリア
◎日報に新規事項の記載なし
最終更新: