3月11日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中。
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGから海洋排水を実施。排出量は857トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日3月3日]について、運用目標値を満足していることを確認。3月10日午前10時20分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時44分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、午後4時14分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は857m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの分析結果[採取日3月4日]について、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
3月11日午前9時58分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時12分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクBからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクBの分析結果[採取日3月5日]について、運用目標値を満足していることを確認。
※ 一時貯水タンクは浄化後のサブドレン・地下水ドレン水を海洋排出前に一時貯水するもので「サンプルタンク」とも呼ばれる。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(3月3日採取分)
※ 集水タンクはサブドレン・地下水ドレンから汲み上げた水を浄化施設に送る前に貯えておくタンクのこと。
地下水バイパス
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
3月10日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
H4エリア南放水口・排水路 B排水路ふれあい交差点近傍、3月8日採取分の分析結果でセシウム、全ベータともに低下。発表内容は3月9日発表のデータ
<最新のサンプリング実績>
B排水路ふれあい交差点近傍(B-0-1)でセシウム-134、セシウム-137、全ベータの分析結果が上昇した件について、3月8日に採取した水の分析結果は、セシウム-134、セシウム-137、全ベータの値が、2月16日に採取した値と比較し、通常の変動範囲内に低下していることを確認した。
・福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果 (南放水口・排水路) [採取日 3月8日]
<セシウム-134>
2月16日採取 51 Bq/L
3月8日 採取 検出限界値未満(検出限界値:6.7 Bq/L)
<セシウム-137>
2月16日採取 220 Bq/L
3月8日 採取 8.0 Bq/L
<全ベータ>
2月16日採取 250 Bq/L
3月8日 採取 20 Bq/L
H4エリア南放水口・排水路 B排水路ふれあい交差点近傍、3月10日のサンプリングは水がなく採取できず
※ 公表データのファイル名がH6タンクエリアと入れ替わっている
◆H4エリア
その他の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない今後も監視を継続していく。
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
※ 公表データのファイル名が南放水口・排水路と入れ替わっている
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-14のストロンチウム-90が過去最高値
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
<過去最高値>地下水観測孔No.1-14
ストロンチウム-90:65,000Bq/L(2016.02.02)
これまでの最高値:54,000Bq/L(2016.01.01)
地下貯水槽 前回値と比較して有意な変動は確認されず
<最新のサンプリング実績>
3月10日採取した地下貯水槽観測孔(A1からA19)の全ベータ放射能を分析した結果、前回値と比較して有意な変動は確認されていない。引き続き、地下貯水槽観測孔について監視を強化。
1~3号機放水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
K排水路
◎日報に新規事項の記載なし
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: