3月10日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
水処理設備の放射能濃度測定結果を発表
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中。
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備停止中
・高性能多核種除去設備停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクFから海洋排水を実施。排出量は845トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクFの分析結果[採取日3月2日]について、運用目標値を満足していることを確認。3月9日午前9時56分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時14分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、午後3時44分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は845m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日3月3日]について、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
3月10日午前10時20分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時44分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの分析結果[採取日3月4日]について、運用目標値を満足していることを確認。
※ 一時貯水タンクは浄化後のサブドレン・地下水ドレン水を海洋排出前に一時貯水するもので「サンプルタンク」とも呼ばれる。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(3月2日採取分)
※ 集水タンクはサブドレン・地下水ドレンから汲み上げた水を浄化施設に送る前に貯えておくタンクのこと。
地下水バイパス
◎日報に新規事項の記載なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
3月9日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
H4エリア 周辺地下水E-1の全ベータが11,000Bq/L
◎日報に新規事項の記載なし
H4エリア周辺地下水E-1《全ベータ》
3月8日採取分:11,000Bq/L
3月7日採取分: 9,300Bq/L
3月6日採取分: 9,000Bq/L
3月5日採取分: 7,100Bq/L
これまでの最高値:710,000Bq/L(2013.11.10)
※ 過去の最高値に比べれば低いものの、3月5日以降徐々に上昇している。
◆H6エリア
◎日報に新規事項の記載なし
1~4号機タービン建屋東側
◎日報に新規事項の記載なし
地下貯水槽 3月9日採取したサンプルの分析での全ベータ。A10観測孔の数値は下がるも、A4観測孔は480ベクレルで高止まり
3月9日採取した地下貯水槽観測孔(A1からA19)の全ベータ放射能を分析した結果、A10観測孔は、前々回(3月7日採取)24Bq/Lから前回(3月8日採取)270Bq/Lに上昇したが、今回(3月9日採取)46Bq/Lに低下していることを確認。それ以外の観測孔については、前回値と比較して有意な変動は確認されていない。引き続き、地下貯水槽観測孔について監視を強化。
1~3号機放水路
◎日報に新規事項の記載なし
K排水路 3月9日の分析結果は前回値より減少
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、降雨により一時的に上昇(推定)した前回(3/8採取)の分析結果より低下していることを確認。引き続き、監視を継続していく。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: