1月30日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGから海洋排水を実施。排出量は886トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日 1月21日]については、運用目標値を満足していることを確認。1月29日午前9時59分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時15分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、午後4時10分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は886m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの分析結果[採取日 1月22日]については、運用目標値を満足していることを確認。1月30日午前9時53分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時9分に漏えい等の異常がないことを確認。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクBからの排水準備が進む
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクBの分析結果[採取日 1月23日]については、運用目標値を満足していることを確認。
サブドレン・地下水ドレン 集水タンクの分析結果(1月21日採取分)
地下水バイパス 揚水井No.10のサンプル採取を再開。ポンプ点検後もトリチウムは2,900ベクレルと高い値
◎日報に新規事項の記載なし
【注目点】これまでポンプ点検後にトリチウム濃度が下がるケースがあったが、今回の揚水井No.10では点検前と同様の高いレベル。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
1月29日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/21 1/22 1/23 1/24 1/25 1/26 1/27 1/28
E-1 7,800 8,100 7,200 6,700 7,100 11,000 8,700 8,700
浪江雨量(mm)0.0 0.0 2.5 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/21 1/22 1/23 1/24 1/25 1/26 1/27 1/28
G-1 130 200 140 130 150 160 150 190
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.5 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/21 1/22 1/23 1/24 1/25 1/26 1/27 1/28
G-2 2,500 3,200 1,200 290 240 290 220 300
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.5 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/21 1/22 1/23 1/24 1/25 1/26 1/27 1/28
G-3 860 840 840 720 730 870 850 770
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 2.5 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-14の全ベータが過去最高値を更新
◎日報に新規事項の記載なし
<過去最高値>地下水観測孔No.1-14
全ベータ:57,000Bq/L(2016.01.29)
これまでの最高値:53,000Bq/L(2016.01.19/01.26)
【注目点】地下水観測孔No.1-14の全ベータは2015年12月8日に「31,000Bq/L」の過去最高値を記録(同じ値は、2014年11月から12月にかけて3回記録)してから上昇を続け、約2カ月の間、相次いで過去最高値を更新。海近くの4メートル盤と呼ばれるエリアの地下水位上昇との関係が懸念される。
地下貯水槽
◎日報に新規事項の記載なし
1~3号機放水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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