1月21日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」をもとに事故原発がおかれている状況を考えます。
*2015年末に作成。2014年作成の他のページとは若干フォームが異なります。
※ 情報を追加して更新します
5,6号機西側でトラックが飲料水配管を壊す事故
※平成26年1月21日午後0時10分頃、福島第一原子力発電所5,6号機西側道路において、協力企業のトラックがハンドルを取られて飲料水配管に接触し、飲料水が漏えいしていることを当社社員が確認した。破損した飲料水配管の取替作業を行うため、同日午後0時50分に飲料水供給元弁を閉止した。その後、破損した飲料水配管の取替作業が終了したことから、午後1時25分に飲料水供給元弁を開とした。なお、けが人は発生していない。
原子炉建屋で全面マスクを着用して除染作業を行っていた作業員が顔面(頬)および口内を汚染の続報。原因は全面マスク内に指を差し込み、曇りを拭き取ったためか
※平成26年1月20日午後0時30分頃、2号機原子炉建屋で全面マスクを着用して除染作業を行っていた作業員が、休憩のために1,2号機サービス建屋休憩所で汚染検査を受けたところ、顔面(頬)および口内が汚染していることを確認。(既出)
ただちに当該作業員の顔面および口内に付着した放射性物質の除染を行い、同日午後3時14分に入退域管理施設での体表面モニタ測定を終えて、福島第一原子力発電所を退域し、Jヴィレッジでのホールボディカウンタ(全身測定)*を受検した。ホールボディカウンタの結果、50年間に受ける放射線の量は0.38 mSvと評価され、問題のないことを確認。また、医師による診断(問診)により、異常がないことを確認。当該作業員の顔面および口内に放射性物質が付着した原因は、当該作業員が現場作業において全面マスクのガラス内側が曇ったことから、全面マスク内に指を差し込み、曇りを拭き取ったために起きたものと考えている。
*:体内にある放射性物質を体外から測定する放射能測定装置。
4号機使用済燃料プール代替冷却系に接続設置しているモバイル塩分除去装置で漏洩の続報
※平成26年1月19日午後7時5分頃、4号機使用済燃料プール代替冷却系に接続設置しているモバイル塩分除去装置において、「塩分除去装置ユニット漏えい検知」警報が発生。警報発生時、当該装置は停止しており、4号機使用済燃料プール代替冷却系と切り離された状態であった。また、4号機の使用済燃料プール水温度、プラントパラメータの異常は確認されていない。
現場状況を確認したところ、モバイル塩分除去装置を積載している車輌上の堰内に2箇所の水溜まり(約1m×約1m×深さ約3mm、約0.3m×約0.3m×深さ約1mm、2箇所合計の漏えい量は約3.1リットル)を発見。漏えい水は当該堰内に留まっており、堰外には流出しておらず、漏えいは停止している。
その後、引き続き漏えい箇所の調査を行っていたところ、同日午後9時50分頃、新たに高圧ポンプから7秒に1滴程度の漏えいを発見。高圧ポンプからの漏えい水はモバイル塩分除去装置を積載している車輌上の堰内に留まっており、堰外には流出していない。高圧ポンプからの漏えい水の分析結果より、4号機使用済燃料プール水の分析結果(平成25年10月17日採水)と同程度であることから、過去にモバイル塩分除去装置運転時に通水した使用済燃料プール水が漏えいしたものと考えている。(既出)
1月20日、モバイル塩分除去装置の水抜きを行い、同日午後7時に漏えいが停止した。今後、高圧ポンプの分解点検等を行う。なお、現在までの漏えい量は約7.7リットルであり、漏えい水の放射能量は約1.3×105Bqと評価している。
※平成26年1月18日午後2時40分頃、3号機原子炉建屋瓦礫撤去用ロボットのカメラ画像を確認していた当社社員が、3号機原子炉建屋1階北東エリアの主蒸気隔離弁室の扉付近から、水が、当該扉近傍に設置されている床ドレンファンネル(排水口)に幅約30cmで流れ込んでいることを発見した。
当該漏えい水は、原子炉建屋最地下階の床ドレンサンプへつながる床ドレンファンネルへ流入しており、原子炉建屋外への流出はない。なお、モニタリングポスト指示値の有意な変動、およびプラントパラメータ(原子炉注水流量、原子炉圧力容器底部温度、格納容器内温度等)の異常は確認されていない。当該漏えい箇所の雰囲気線量は約30mSv/h。(既出)
その後、1月21日午後1時20分、カメラ映像にて、流量がこれまでに確認されている量から大幅に低下していることを確認した。なお、午後1時47分現在において、プラントパラメータ(原子炉注水流量、原子炉圧力容器底部温度、格納容器内温度等)の有意な変化は確認されていない。引き続き、漏えい原因や漏えい流量の変化等について調査を行う。
1~2号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
3号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水移送を停止
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(平成25年12月17日午後4時~平成26年1月21日午前9時14分)
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
4~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
H4エリアタンク
<最新のパトロール結果>
平成26年1月20日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1-17のトリチウム、地下水観測孔No.1-8のコバルト-60、地下水観測孔No.1-16の全ベータ、1,2号機ウェルポイント汲み上げ水のマンガン-54が過去最高値
◎日報に新規事項の記載なし
<過去最高値>地下水観測孔No.1-17
トリチウム(H3):31,000Bq/L(2014.01.16)
これまでの最高値:30,000Bq/L(2014.01.09)
<過去最高値>地下水観測孔No.1-8
コバルト-60:0.70Bq/L(2014.01.20)
これまでの最高値:0.63Bq/L(2013.12.23)
<過去最高値>地下水観測孔No.1-16
全ベータ:3,100,000Bq/L(2014.01.20)
これまでの最高値:2,700,000Bq/L(2014.01.16)
<過去最高値>1,2号機ウェルポイント汲み上げ水
マンガン-54:0.85Bq/L(2014.01.20)
これまでの最高値:0.83Bq/L(2013.12.30)
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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