1月12日(日曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」をもとに事故原発がおかれている状況を考えます。
*2015年末に作成。2014年作成の他のページとは若干フォームが異なります。
※ 情報を追加して更新します
G4南タンクエリアの堰から漏洩。漏れたのは「雨水」
※平成26年1月12日午前9時13分頃、汚染水タンクパトロールにおいて、G4南タンクエリア内堰内基礎の目地シールの一部が剥がれていることを、協力企業作業員が発見。当該堰内水位は、1月11日午後4時頃に行ったパトロール後から1月12日午前9時頃にかけて、7cmから3cmに低下しており、当該目地シールの剥がれ箇所より堰内水が漏えいしていると判断。1月12日午前9時頃までの堰内水漏えい量は、約50m3と推定。
1月12日午前9時48分、当該堰内水を当該エリア内タンクへのくみ上げを開始。当該タンクエリア内のタンク内水位の低下は確認されていない。
1月12日午前10時55分、当該堰内の目地シール剥がれ箇所については、エポキシ系樹脂の充填による補修が完了。今後、堰内水位の変動を確認するため、同日午前11時10分、当該堰内水の同エリアタンクへのくみ上げを停止。
なお、当該エリア堰内水の放射能濃度分析結果は以下の通り。
<平成26年1月12日午前9時50分採水>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:12 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:5.9 Bq/L
・全ベータ:62 Bq/L
<参考:平成25年12月26日採水>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:11 Bq/L)
・ストロンチウム90:2.7 Bq/L
当該堰内水のストロンチウム90の分析結果が、1月12日午前9時50分の採水値で 5.9 Bq/L、平成25年12月26日採水値で2.7 Bq/Lでほぼ安定していること、当該タンクエリア内のタンク内水位の低下が確認されていないことから、漏えいした当該堰内水は雨水であると判断。なお、1月12日午後2時頃の当該堰内水位は3cm(同日午前9時頃の水位から変化なし)であることから、堰内水の漏えい量は約50m3のままであると推定。
タンク内の高濃度汚染水が漏れたのではないということなのは分かるが、全ベータが62Bq/Lもあるのに「雨水」と呼ぶことには大きな抵抗を感じる。堰内部の汚染が溶け込んだため、「雨水」は全ベータに汚染されたものと考えられる。
1号機
◎日報に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
2号機 タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送
・2号機タービン建屋→3号機タービン建屋へ高濃度滞留水を移送中(平成26年1月12日午前9時55分~)
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
3号機 1月12日午前7時55分頃には、湯気が確認されなくなる
・平成26年1月9日午前7時51分頃、湯気発生を確認(午前7時50分時点の気象データは、気温3.8℃、湿度94.2%)。同日午前8時時点のプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない。(既出)
その後、1月12日午前7時55分頃には、湯気が確認されなくなった(午前8時時点の気象データは、気温2.1℃、湿度67.3%)。なお、同日午前8時6分時点におけるプラント状況、モニタリングポスト指示値等に異常は確認されていない。
4~6号機
◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
H4エリアタンク
平成26年1月11日のパトロールにおいては、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されていない。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
1~4号機タービン建屋東側
◎日報に新規事項の記載なし
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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