1月10日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」をもとに事故原発がおかれている状況を考えます。
*2015年末に作成。2014年作成の他のページとは若干フォームが異なります。
※ 情報を追加して更新します
5号機タービン建屋1階で漏洩の続報。要因と対策
※1月6日午後10時21分頃、5号機タービン建屋1階をパトロールしていた当社社員が、発電機の冷却に使用する固定子冷却水系において、冷却水配管に取りつけられている安全弁の配管より水が漏えいしていることを発見。同時刻に至近の弁を閉めることで、漏えいが止まったことを確認。なお、固定子冷却水系で使用される水は純水を使用しており、漏えいした水は汚染水ではない。漏えい範囲は以下のとおり。
堰内:約2m×約4m、深さ約10cmで漏えい量は約800リットル
堰外:約5m×約5m、深さ約5mmで漏えい量は約125リットル(既出)
当該の漏えいについての主要要因と応急対策は以下のとおり。
【主要要因】
タービン建屋補機冷却系熱交換器(A)の本格点検に必要な洗浄水の確保のため、固定子冷却水系補給水(純水)ラインの入口弁を「全開」とした。その後、5・6号機スイッチギア空調膨張タンク補給のために純水移送ポンプを起動した際に、固定子冷却水系補給水(純水)ラインにも圧力がかかり、当該ラインにある安全弁に設定圧以上の圧力がかかったことから当該安全弁が動作し、水漏れが発生。今回の漏えいは、タービン建屋補機冷却系熱交換器(A系)の本格点検に必要な洗浄水を確保するためのライン構成にあたり、当該安全弁の確認が不足していたために生じた。
【応急対策】
・固定子冷却水系補給水(純水)ラインの入口弁に、安全弁動作の注意喚起を促す注意札を取り付ける。
・タービン建屋補機冷却系熱交換器(A)本格点検の洗浄水ラインを、固定子冷却系補給水(純水)ラインから別ラインに変更。
・提出されている作業許可書については、安全処置の総点検・類似要因を確認。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成25年12月17日午後4時~)
◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
H4エリアタンク
<最新のサンプリング実績>
H4エリア周辺観測孔E-1にて1月8日に採取した地下水のトリチウム分析値が、1月7日採取分の360,000Bq/Lから17,000Bq/Lに低下。これは近傍ウェルポイントの地下水くみ上げの影響によるものと考えられる。その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して有意な変動なし。
<最新のサンプリング実績>
H4エリア周辺観測孔E-1にて1月8日に採取した地下水のトリチウム分析値が、1月7日採取分の360,000Bq/Lから17,000Bq/Lに低下。これは近傍ウェルポイントの地下水くみ上げの影響によるものと考えられる。その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して有意な変動なし。
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: