10月31日(土曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
協力企業作業員が鋼矢板に指を挟み負傷した事故の続報
※10月29日午後0時48分頃、構内において、固体廃棄物貯蔵庫第9棟設置工事に従事している協力企業作業員が、鋼矢板に右手の指を挟み負傷。入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受け、病院への搬送が必要と判断されたことから、10月29日午後1時43分に救急車を要請。(既出)
その後、搬送先の病院で診察を受けた結果、「右手挫傷、右中指挫創」(約3週間の療養を要する見込み)と診断された。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置RO-2は停止、RO-3は運転中。
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクBから海洋排水を実施。排出量は622トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクBの当社および第三者機関による分析結果[採取日10月19日]については同等の値であり、運用目標値を満足していたことから、(既出)
10月30日午前10時6分に海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時18分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、午後2時23分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は622m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクCから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクCの当社および第三者機関による分析結果[採取日10月21日]については同等の値であり、運用目標値を満足していたことから、10月31日午前10時10分に海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時33分に漏えい等の異常がないことを確認。
地下水バイパス 地下水バイパス揚水井分析結果(10月29日採取)
◎日報に新規事項の記載なし
揚水井No.10のトリチウムは2,000Bq/L。No.9は「ポンプ点検により採取中止」
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
10月30日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 10/23 10/24 10/25 10/26 10/27 10/28 10/29
E-1 2,300 3,300 3,800 3,400 2,800 3,000 3,100
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 10/23 10/24 10/25 10/26 10/27 10/28 10/29
G-1 1,600 1,200 650 560 1,000 620 360
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 10/23 10/24 10/25 10/26 10/27 10/28 10/29
G-2 410 570 490 540 600 560 570
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
地下貯水槽
◎日報に新規事項の記載なし
1~3号機放水路
◎日報に新規事項の記載なし
K排水路
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
最終更新: