10月5日(月曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1号機原子炉建屋カバーの屋根パネルがすべて取り外される
※7月28日より1号機原子炉建屋カバーの屋根パネル取り外し作業を実施していたが、10月5日午前7時40分頃に6枚目(北1)を取り外し、午前8時12分に屋根パネルの仮置きが終了した。これにより、すべての屋根パネルが取り外された状態となった。当該作業期間中において、ダストモニタおよびモニタリングポストのダスト濃度等に、有意な変動はなし。
H1東タンクエリアの内堰で9月30日に見つかったボルト穴からの滲みは、環境への影響なし
※9月30日、H1東タンクエリアにおいて、当該タンクエリアの鋼製の内堰のボルト部4箇所において、幅10~30cm程度のにじみ痕があること、および水は鋼製の内堰に沿って設置されているコンクリート堰の上部にとどまっていて、コンクリート堰側面および床面には至っていないことを確認。止水処置を行うため、にじみのあったボルト部の拭き取りを行ったところ、水の滴下はなくにじみ程度であることを確認。にじみを確認したボルト部4箇所については、止水セメント等による止水処置が完了した。水は拭き取りにより回収している。(既出)
内堰下部のコンクリート堰の上部を濡らしている程度のにじみであり、コンクリート堰側面ならびに床面へは至っていないこと。また、すでに拭き取り回収するとともに止水を完了していることから、環境への影響はないと考えている。
なお、にじみが確認された箇所の水については、にじみ量が非常に少なく、直接水を採取することができなかったことから、当該タンクエリア内堰内の水について分析を実施。
<H1東タンクエリア内堰内水>
・セシウム134 :検出限界値未満(検出限界値:1.1Bq/L)
・セシウム137 :1.2Bq/L
・トリチウム :220Bq/L
・ストロンチウム90 :560Bq/L
※ タンク堰内の水も継続した処理が必要だ。
事故原発でのトラブル情報「通報基準・公表方法」が更新されるとのリリースを発表
1~2号機
新規事項なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月25日午後5時3分~)
※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中
3号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送先を切り替え(移送先は高温焼却炉建屋→プロセス主建屋)
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中
・3機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年10月3日午前10時23分~10月5日午前10時3分)
・3機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年10月5日午前9時58分~)
※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中
4~6号機
新規事項なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中
地下水バイパス
新規事項なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
10月4日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/27 9/28 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3
E-1 26,000 28,000 35,000 39,000 50,000 46,000 51,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/27 9/28 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3
G-1 2,200 2,700 2,000 1,300 2,300 1,300 2,100
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/27 9/28 9/29 9/30 10/1 10/2 10/3
G-2 20,000 16,000 12,000 3,300 4,900 4,000 1,300
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 2.0 1.0 0.0
1~4号機タービン建屋東側
新規事項なし
サブドレン・地下水ドレン 10月5日の排水量は727トン。6日には一時貯水タンクDの排水を予定
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクCの当社および第三者機関による分析結果[採取日9月23日]については同等の値であり、運用目標値を満足していたことから、10月5日午前10時2分に海洋への排水を開始。その後、午後3時2分、海洋への排水を停止。排水量は727m3。
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクDの当社および第三者機関による分析結果[採取日9月25日]については同等の値であり、運用目標値を満足していたことから、10月6日に海洋への排水を行う。
地下貯水槽
新規事項なし
1~3号機放水路
新規事項なし
K排水路の状況
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
関連データ(東京電力以外のサイト)
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