2015年7月23日 今日の東電プレスリリース

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7月23日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)
 福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日
www.tepco.co.jp  
【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
 【まとめ】今日の東電プレスリリース「ここがポイント」
potaru.com

※ 情報を追加して更新します

1~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
加えて、
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆2号機
1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年7月22日午前6時22分~)

※ タービン建屋地下滞留水の移送は実施中

◆3号機
1号機の冒頭3項目に加え、
・使用済燃料プール循環冷却系停止中
(6月30日には、6月29日午後1時46分SFP代替冷却系を起動と報告されている。また本日7月21日には、ポンプ交換のために一時停止した後再起動とある)
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備停止中

地下水バイパス 海洋排出の準備進む(通算74回目)

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日7月9日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク分析結果 | 東京電力 平成27年7月23日
www.tepco.co.jp  

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

7月22日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、堰床部に溜まっている雨水の影響により、一部実施出来ない箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H4エリア周辺)|東京電力 平成27年7月23日
www.tepco.co.jp  

<H4エリア周辺地下水 E-1/E-9の全ベータ濃度>

採取日 7/13 7/14 7/15 7/16 7/17 7/18 7/19 7/20 7/21
E-1 2,100 2,100 2,200 悪 36,000 31,000 27,000 23,000 23,000
E-9 3,500 ー 5,100 ー 6,500 ー ー 14,000 ー

※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)(悪は悪天候のためり採取中止)

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について (H6エリア周辺)|東京電力 平成27年7月23日
www.tepco.co.jp  

<H6エリア周辺地下水 G-2のトリチウム濃度>

採取日 7/13 7/14 7/15 7/16 7/17 7/18 7/19 7/20 7/21
G-2 210 300 220 悪 890 600 480 920 410

※ 単位はBq/L。(ーはデータの発表なし)(悪は悪天候のためり採取中止)

1~4号機タービン建屋東側

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月23日
www.tepco.co.jp  
「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月23日」より
「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年7月23日」より

<過去最高値>地下水観測孔No.3-3
セシウム137:520Bq/L(2015年7月22日)
これまでの最高値::500Bq/L(2014年7月2日)

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 地下貯水槽 分析結果(2015年7月22日分)
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1~3号機放水路

新規事項なし

K排水路の状況 ~地下水バイパスの運用目標、WHO飲料水水質ガイドラインを上回る状態なのに、「前日の分析結果よりも低下していることを確認」。たしかに実際に下がって入るが、強調すべきことか?

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、セシウム134、セシウム137、全ベータ値が前日の分析結果よりも低下していることを確認。引き続き、監視を継続していく。

福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年7月23日

 福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月23日
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「福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月23日」より
「福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果|東京電力 平成27年7月23日」より

※低下したとはいえ、東京電力自体による地下水バイパス「運用目標」や「WHO飲料水水質ガイドライン」の限界値を上回る状態は続いている。

東京電力の地下水バイパス一次貯留タンクの資料より
東京電力の地下水バイパス一次貯留タンクの資料より

K排水路は海への溢水の恐れがある(これまでに最低でも3回発覚)ので、実質的には地下水バイパスの排水基準で運用してもらわなければ困る。筋が通らない。

関連データ(東京電力以外のサイト)

 [浪江]2015年7月(日ごとの値)主な要素 | 気象庁|過去の気象データ検索
www.data.jma.go.jp  

福島第一原発から約10kmに位置する気象庁のアメダス「浪江」の気象データ】

7月23日の降水量合計は1.0mm  1時間最大0.5mm 10分間最大0.5mm
 気温は最高 29.4℃、最低 21.9℃ 日照時間 1.9
 最大風速 3.1 南南東 最大瞬間風速 5.5 南東
7月22日の降水量合計は0.0mm  気温は最高 31.0℃、最低 20.3℃ 日照時間 9.1
 最大風速 3.4 東南東 最大瞬間風速 5.4 東
7月21日の降水量合計は0.0mm  気温は最高 32.2℃、最低 20.4℃ 日照時間 8.7
 最大風速 3.9 東南東 最大瞬間風速 7.0 東南東

☆最高気温は29.4℃で6日連続の真夏日は免れたものの、気温の高い状態が続いている

●最大風速とは10分間の風速の平均値である平均風速のうち、その日最大のもの。瞬間最大風速は、文字通り瞬間ごとの風速の最大値。
●●10分間の平均風速が10メートルを超える場合には、クレーン作業など屋内作業を停止しなければならない場合がある。

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